日々増え続けていく新型コロナウイルス関連の数字。

特にここインドネシアは日本と比べると、その増え方は尋常ではなく、ジャカルタにおいては9月14日から再び「PSBB(大規模社会制限)」が発令されています。

 

「人々の健康・安全のために再びロックダウンすべきである」

 

「いや、経済を回さなければ立ち行かない人や会社が増えてしまい、人々は食べられなくなって死んでしまう」

 

どちらの意見も一理あるでしょう。

 

2020年3月2日、新型コロナウイルス陽性患者がインドネシアで初めて発見されたとされている日まで立ち戻れば、完全にロックダウンして、外出規制を設け、感染者をコントロールすることはもしかしたら出来たかもしれない。

でも、それもたらればの話で、未知のウイルスと対峙していたことを考えれば判断の誤りやブレは仕方ないと考えるしかない。というか、そう考えないとやってられません。文句を言おうと思えばいくらでも言えてしまうので。

 

ただ、今日は事実を一つだけ書いておきますね。

 

僕が所属しているマネージメント:よしもとクレアティブインドネシア(日本のよしもとのインドネシア支社です。)

そこには僕以外に、4人のインドネシア住みます芸人さんと、8人の少女コンプレックスというアイドルグループ、そしてDiastaという元少女コンプレックスのリーダーだった子が所属しています。

住みます芸人の皆さんは全員が日本人、少女コンプレックスのメンバーとディアスタはインドネシア人です。

小さなマネージメントではありますが、所属タレントが少ない分みんなで連絡を取り合いながら、和気藹々と頑張ってきました。

 

そして昨日、

 

その仲間の一人の訃報が飛び込んできました。

 

 

ディアスタから少女コンプレックスのリーダーを引き継いだメンバー:クララが昨日、亡くなりました。享年23歳でした。

 

*写真は少女コンプレックスプロフィールより

 

あまりにも早すぎるお別れに言葉を失いました。

今でもまったく信じられない気持ちです。

 

そして、新型コロナウイルス陽性でした。

 

この事実をどう受け止めていいか、僕自身もまだ整理が出来ていません。

ただ、毎日更新されている新型コロナウイルス関連の数字。

僕もそれを隔日でSNSにシェアしていますが、あの無機質に並べられた数字が急にリアリティーを持って迫ってくる感覚がありました。

 

いつも数字をシェアする際に数字一つ一つにそれぞれのストーリーがあることは感じていたのですが、自分の大切な仲間の命がこうして奪われるのを目の当たりにし、

ただただ無念です。

 

クララは容姿端麗、とっても優秀な子で、少女コンプレックス2代目リーダーとして立派にグループを引っ張っていましたし、何よりも本当に優しい子でした。

自分のことよりもまずは他人のことを思い遣る事ができる、他人の痛みを想像できる素晴らしい心の持ち主でした。

 

僕が最後に顔を合わせて一緒に仕事をしたのは、昨年末の吉本坂46のオーディション。仕事いうか同じ目標に向かって頑張った同志ですね。

第一次、第二次オーディションを突破した僕、クララ、そして住みます芸人のそこらへん元気くんの3人で第三次オーディションのダンス課題に取り組んでいました。

 

この時もダンスが苦手な僕にいつも声を掛けてくれて、「一緒に頑張りましょー!」って励ましてくれてました。足にアザを沢山作りながら、クララも本当に踊りの練習頑張ってたなぁ。

 

そして迎えた第三次オーディション。

ダンスの前に一人ひとり面接があったのですが、クララはそこでまさかのコカコーラ一気飲み。

普段は大人しい印象のあるクララが面接で見せたその気合に僕は度肝を抜かれ、彼女の本気と覚悟を目の前で見せられ、自分自身の甘さを痛感させられました。

あの時自分が感じた情けなさは今もしっかりと心に刻まれています。

 

踊りでも面接でもインパクトを残したクララは第三次オーディションを突破し、海外からの参加者で唯一のファイナルオーディション進出を決めました。

 

以前から東京へ行くのが夢だと語っていたクララは、このファイナルオーディションへの参加でその夢を叶えました。かっこいいですね。

そんなクララを僕も全力で応援していました。

 

結果は残念ながらファイナルで落選。

吉本坂46のメンバーになることは出来ませんでしたが、元々狭き門だった海外からの参加で最後の最後まで残ったのは本当に立派でした。

 

彼女が2016年に少女コンプレックスのオーディションに受かって、この世界に飛び込んできた時からずっとその姿を見てきたんです。

最近ではなくなってしまったけど、大半の曲は訳詞を担当したのもあってレコーディングに立ち会ってボーカルディレクションもして、歌に悩みながらもそれを克服しようと努力し続ける彼女も見てきました。

 

共に汗を流し、苦労もありながら同じ芸能の世界で喜びを分かち合い頑張ってきた仲間とこういう形でお別れしなければならないのは本当に辛いです。

 

誰からも愛されたクララ、僕も大好きでした。

どうか安らかに眠ってください。

Rest in peace and rest in love, our dear Clara.

 

 

最後に少女コンプレックスの「Tension Up!」のMusic Videoを紹介します。

いつもその愛でみんなを元気にしてくれたクララに相応しい曲だと思います。

どうか、皆さん映像を観てあげてください。

 

また笑顔で会おうね、クララ。愛を込めてありがとう、テリマカシ。

 

 

どうか、どうか、、、皆さん心身ともに健康でお過ごし下さい。

愛してます。

 

みなさんにとって、今日が昨日よりちょっとでもいい日でありますように。

 

ひろ。