渋谷のライブハウス4会場に5ステージつくり、主に若手アーティスト、およびライブハウスを主戦場としているアーティストがたくさん出る、ムロフェスというフェスに23日に行ってきた。
若手が主体ということもあり、初見のバンドばかり、という感じになったのだが、ネクストブレイクアーティストの発掘、という意味もあり、とても有意義で楽しい一日だった。

 


 

 

いつも長くなりがちなので(笑)、簡潔にアーティストの感想を書きたい。


・メメタァ

O-WESTの一番手に相応しい、「みんなで歌って盛り上がる系」のバンド。
サビで合唱パートになる曲が多いので、合唱がOKになる頃、もっと大きいステージでオーディエンスと一体感になる絵が想像できるなぁと思った。

 

 

 





・SHE'll SLEEP

長野県松本市出身の3ピースバンド。
メロコアスタイルで、ややビートが激しい曲が多い印象ではあるが、歌詞はわりとよく聞き取れてバンドスタイルが確立している感じがした。
それでいて、楽曲が短くコンパクトにまとまっている曲が多い印象で、初見でもガツンと心をつかみやすい感じがした。
まだメンバーは20歳を超えたばかりだというから、正真正銘これから頭角を現してくるのではないでしょうか?

 

 

 





・Dizzy Sunfist

女性ボーカルのパンクバンド、主に英歌詞で歌うので、これはサウンドの迫力に振り切って見るべきバンド。
モッシュダイブがNGなのはこういったバンドにとっては気の毒さは感じるのだが、それでも心に残った、というのは、モッシュダイブがなくてもパンクバンドを楽しむのに関係ない、と再認識したから。

 

 

 




・ircle

活動20年というベテランバンドらしく、固定客もガッツリいて、野心むき出しというより落ち着いていた、という第一印象。
ボーカルの声がしゃがれているうえ声量が大きいのでしっかり歌詞も聴きとれ、さらにベテランらしく曲のサウンドも幅広く、基本的にロックではあるが落ち着いた曲から激しい曲まで、いろんな曲でオーディエンスを圧倒していた。
コロナ騒ぎの「2020」をセトリに加えることにも、ライブハウス代表ベテランバンドとして、強い思いを感じる。。

 

 

 

 





・LACCO TOWER

こちらも活動20年のベテランバンドであるが、ピアノがいることでポップさがより際立つサウンドが特徴
そしてボーカル松川ケイスケ が歌唱に専念しているので、ボーカル&ギターがバンドスタイルの主流となってる昨今では、わりと懐かしさを感じた。
歌がやや爽やかよりなので、ピアノ入りのポップなサウンドに非常にマッチしてて、歌がよくサウンドに映える。

(※実際はもっと激しめのスタイルのようですが、この日のセトリはそのような感じだったとのことでした。。もっと聴いてみますね♪)

ギターの細川大介は、ジストニアというギタリストに致命的な病気を発症したことを告白し、なんとレフティーギタリスト(左利き)としても活動する、ということ発表した。
つまりギタープレイに負担がかからないように、両利きでプレイする、ということで、ステージでレフティーギターにチェンジする一幕があり、そういった観点からも、応援したくなりました。

 

 

 



↑右が細川さん

 

 


・それでも世界が続くなら

O-Crestという、ややライブ会場的にはマッタリとやってる場所のトリの、通称「それせか」
実はそれせかは、もう7~8年くらい前から知っていて、ボーカル篠塚将行の実体験と思われるいじめ、不登校、生きづらさを直球で歌にしたような曲を多く出してるので、直視できず今日に至る、という個人的ないきさつがある。
しかし僕がファンと公言しているHakubiが影響を受けたと知って、改めて向き合ってみようと思った次第である。

それせかは、少人数であれ救われる人がいればそれでいい、と潔いまでの思い切りをしたバンドだ、と強く思った。
「今日イチアンダーグラウンドなバンドです」と、ボーカル篠塚は言った。
他会場では人気バンドがトリを務めてお祭り状態であり、フェス全体としては95%以上は他会場にいたであろうが、彼は5%未満であろうと、目の前で聴いてくれる人がいるのだけで心から嬉しいのであろう。
MCをあまりしない、という事前情報を聞いてたのだが、この日の彼は嬉しさが零れ落ちており、アンコールを本当にもらえると思ってなかったかのようなリアクションさえ、見せるのだった。

歌は代表曲ともいえる「参加賞」「水色の反撃」が好きだ。
「苦しくていい慣れてるから」(参加賞)
「今日も君が泣きながら生きてる、それが僕は悔しくて泣くんだよ」(水色の反撃)
少数派、生きづらい経験をした人たちへ寄り添う言葉が、サウンドにかき消されることなく、歌詞がしっかりと伝わる。
万人受けするタイプでもないし、彼ら自身そういった音楽を目指していないだろうが、それでも心に秘めた傷があるような方は、ぜひ耳を傾けてほしい。

 

 

 

 






・Hakubi

Hakubiは、前からファンだと言っていて、記事にもしてるので最後に短めに。

 

生きづらさに正直である"Hakubi"というバンドの魅力


ボーカル片桐が、最近になって金髪にしてイメチェンをした。
このイメチェンについて、個人的には非常に好感を持っている。

もともと歌詞や歌唱力に力があるバンドである。
そして、惹きつけるうえで影響がないとは言えないのが、第一印象のビジュアルのインパクトである
金髪の女性ボーカルというのは、意外といそうでいない。
他バンドとの差別化を図る意味でも、バンド飽和状態の中で埋もれないためにも、このイメチェンは良い変化の仕方では、と思う。
他の大きなフェスにちょこちょこ呼ばれるようになってきたので、今後も全力応援!!