福岡を離れるとき楽器店の店主ひかるさんが中川イサトさんの楽譜をプレゼントしてくれた。

上京して大学院に進んで、せっかく東京に来たからギターの勉強もしたいと思い、なんとなく中川イサトさんの楽譜集を見てたら最後のページに

東京に住むギタリスト岡崎倫典さんのことが紹介してあり早速電話してから尋ねた。夜遅い時間だったが「こんばんわ、電話したものです」と言って部屋に通され、ソファーに寝てる人がいて、しばらく岡崎倫典さんとお話していたら、おもむろに起き上がったソファーに寝てた人が、なんと、中川イサトさんだった。数年前に中川イサトさんとは手紙のやり取りがあって当時はまだ珍しいギターインストの音源をカセットテープに録音しておくってもらったりしていた。「あ、君があの、彼か。僕も大阪から上京してね、これからよろしくね」と言われ東京でのミュージックライフが始まった。

 中川イサトさんとも、岡崎倫典さんとも数年後九州でステージを共にするようになることはこの時まだ想像すら出来なかった

 岡崎倫典さんの元に小松原俊さん、打田十起夫さん、岸部眞明さん、押尾光太郎くん等が集まっていた。アコースティックギターインストの黎明期だ。この時期に東京に居れたのはホントに幸運だった。

 三鷹に住んでた僕としては井の頭線で渋谷に通っていたから岡崎倫典さんの自宅教室が途中下車出来る高井戸にあったことはこれまたラッキーだった。


当時、岡崎倫典さんは森山良子さんや鈴木康博さん、尾崎豊さん、谷山浩子さん、杉田二郎さんなどのバックミュージシャンでソロアルバムを制作中だったと思う。ギターインストのソロコンサートがスタートしたばかりの頃で、中川イサトさんのステージで岡崎倫典さんが紹介されて弾いてたり、岡崎倫典さんのステージに小松原俊さんが数曲弾いたりそんな時代だった。


後に長崎で彼らのライブを主催したり手伝ったり出来たことはホントにありがたいことで20代後半の音楽活動に弾みをつけてもらった


1990年頃の話しだ。

ここから数年、岡崎倫典さんからギターを教わるのだ。


マイケルヘッジスというギタリストが嵐を巻き起こしていた頃。僕はウィリアムアッカーマンに強い影響を受けた。ウインダムヒルレーベルの時代。

#ちなみにギターインストとはアコースティックギターのソロ演奏のこと。ボーカル無しね。