お弁当
毎年テレビエグザムという、テレビ制作会社が40社程集まる合同就職セミナーが行われています。ATPが主催するセミナーであり、事前に参加登録をした学生さんを対象に、各会社毎に個別面談形式で学生さんからの質問に答えていくもので、一日を通して行われます。今年も5月13、14の二日間昭和女子大で開催されました。
終日行われるセミナーなので、学生さんたちにはお弁当が配布されます。
事前に郵送されている「お弁当引換券」と交換で数種類あるお弁当の中から自分が食べたいお弁当を一つ選ぶシステムです。
引換券は一人に一枚配布されているものなので、当然お弁当は一人一個という理解が学生さんたちの中に生まれています。もちろんこちらもそのつもりで準備をしています。
ただ、食べたい盛りの学生さんたちにとって、一個のお弁当でお腹が満たされるかというと、難しいのが正直なところです。僕自身もあのサイズのお弁当なら三個は食べられます。でも、決して小さなお弁当ではなく、よくある一人前のお弁当サイズです。
「お腹がいっぱいにならなかったので、お弁当もう一つもらえないでしょうか」
1000人前後の学生さん中で毎年数名ほど、遠慮がちに、そして申し訳なさそうに、それでいてはっきりと二個目のお弁当を要求してきます。
一人一個に決まっているんだから、なんて図々しいやつらなんだ。
一般的にはそんなふうに思われるかもしれません。現に、皆そう思うから二個目を要求してこないのだと思います。
しかし、このセミナーのスタッフの反応はそれとはちょっと違います。二個目を要求するその図々しさを、好感をもった笑顔で迎えるのです。
テレビの仕事は不規則な仕事で、決められた休日や休憩はそうそうに巡ってこないでしょう。慌しい生活の中で自分を助ける事になるのが、「お弁当もう一個ください」と言えるなんてことない図々しさなのかもしれません。学生さんに向けられたスタッフの笑顔は、身を助ける術を知っているそんな笑顔にも見えてきます。
お弁当ゴミをペットボトルと一緒に捨てて帰る図々しさよりも、、「お弁当もう一個ください」と言えてしまう図々しさのほうがその場ではよっぽど輝いて見えました。
ただ、今までで一度もお弁当を二つ食べたいという女の子には会ったことがありません。次回あたりそろそろ図々しい女の子にも出会ってみたいです。
そうそう、二個目のお弁当を要求した学生さんはお弁当を手に入れることができたのか。その答えは是非エグザムに参加して自分で確かめてみてください。
次回は「地図」についてのお話です。