一年に1作品(ワンピース)お気に入りのART作品を買おう、というコレクターの集まりである。
日本のワンピースクラブでは年に数回勉強会が開かれており、投資としてアート作品をコレクトする人も増えてきているようだ。
だが、石鍋氏本人は
「私は投資が目的ではい。
好きなものや良いなと思ったものは、
それを作った(描いた)作家そのものが投影されていると思う。
だから、まず作家さんと話をさせてもらって、好きだと思った作家さんの作品を購入するようにしている」と話してくれた。
転売しない考えのため、常に身の回りに置く作品に、嫌な感じの作家のことは思い出したくないのだと。
一理ある。
だが、アーティストにとって作品の価値を上げてくれるのもまたコレクターの存在であるのも事実だ。
まあ、「コレクター」という意味と
「カスタマー」の意味とが曖昧なため、説明しにくくはあるのだが…。
そんなONE PIECE CLUBが台北に支部を持った。
設立1年。
初めてのONE PIECE CLUB in Taipeiでのパーティー。
コレクターが自分達のこの一年で気に入り、購入した作品を一堂に集めて
自慢し合う(?)パーティーに招かれたのだ。
タイ国バンコクから
台湾台北に引越して一年。
春、秋のグループショウと、つい先日終わった台湾での初個展。
そこで売れた中から
5作品が並んでいた。
(この一年でのトータル販売点数は38作品)
純粋に嬉しい💖
購入者と直接話せる良い機会だったし、
何故購入したか、が聞けるのも貴重な機会だった。
思いもかけない理由、
生まれ年に関係していたりとか、仕事に関係していたりとか…
ああ、そんな共通点を勝手に見つけちゃうんだぁ??(笑)
尚更、「何が売れるか」がわからなくなった(笑)
「価値のある落書きを、価値の無い紙幣クズで再構築する」
バンクシーの作品を切り刻んだ紙幣で再現したシリーズ
これは切り刻んだ紙幣を貼った一点一点少しずつ違った仕上がりとなる(本来なら1点もの)のですが、
台湾市場では、99エディションとして、作製。
エディションの数も多いし、プリント作品ではないのにエディション表示がある、というなんとも「お買い得」感満載の作品(笑)
でも、嬉しい幸せな時間だった。
これらの作品がそれぞれの場所へ…
そういえば
チェコ🇨🇿に買われて行った作品も
「ここに飾ったよ」メールが来たり
タイでも
それぞれの方の「お気に入りの場所」の風景に作品も入り込んでくれている。
購入する際に立ち会えることも滅多にない。
でも、大切に
誰かの「お気に入り」の場所にある。
ほっこりする瞬間である。
台湾では価格帯をかなり抑えた。
(タイや日本で購入して下さった方に申し訳ないほどに…)
正直、とても勇気のいる決断だったし、
価格帯を下げる=自分と作品の価値を下げる
というプライドとの葛藤もあった。
それは、
高額でも売れる、というプライドだったし、そのくらいはこの作品に価値がある、と主張したかった。
さらにいえば「ARTで食べていく」には1作品が高額でなければやっていけないわけで…
まあ、悩んだり話し合ったり…
ギャラリー側とも
何度かディスカッションを重ねた上で、決めたのだった。
高値でないと、価値がない
に縛られているアーティストの作品が全く売れていないのも見た。
高値でも、バンバン売れていくアーティストの作品も見た。
結局のところ、売れないとお話にならない。
どこで折り合いをつけるか。
私達とギャラリーは5年という計画の中で、今回の価格帯を決めた。
それは、こちらから提示した価格帯にオークションで上げていくというものである。
一年目の今年、たくさんの作品がそれぞれの場所へ。
その中から、5作品が来春の香港のアートオークションへ出品される事になった。
思っていた以上の早い展開である。
まずはたくさんの人に知ってもらい
作品を持ってもらう。
作品の価値が上がることは、その作品を購入したオーナーさんにとっても喜ばしく、誇らしいこと。
そんな描いた夢が現実味を帯びてきた。
ONE PIECE CLUB in Taipeiのパーティーでは皆が誇らしげだった。
台北の中心地に25日にオープンする新しいデパートでも、Yosuke Hasegawa(長谷川洋介)の作品を扱ってもらえる事が決まった。
ますます、誰にどんな風に買われて行くのかはわからなくなるが、
そうやって作品が手元から離れていくのは
望んだ通りだし、ありがたい事である。
28日からは
また台北で個展が始まる。
今までのAuction Center Taipeiとは違う客層、コレクターを持っているという。
最近しみじみ思う。
ギャラリーとの相性
ギャラリーの力は大きいな、と。
お互いにリスペクトし合える関係で
共に前に進む意志をもち、
信頼して任せること。
さあ、私達の2年目が始まる。