(このコラムは2018年9月に執筆、WOM10月号に掲載されたものです)
月日の流れるのは早いもので…今年の終わりをカレンダーで意識する10月となりました。
さて、「私がオバさんになっても♫」と歌っていた、当時(1992年)23歳だった森高千里さんも49歳。
この楽曲を初めて耳にした時には衝撃を受けたものです。
森高さんとは3つ違いの私ですが、やはり当時はまだ20代。
自分がオバさんになる、とは想像し難い年齢でした。
20代恐るべし💦
一般的には何歳からおばさんになるのでしょうか?
もちろん、年齢が若くても、言動がおばさんという人はいますし、子供が居ない人は、「オバさん」と呼ばれる事に抵抗があるようですし、実年齢不詳で、心身共にいつまでも若々しい方もいて、人それぞれだと思います。
が、マイナビのデータでは女性の半数以上が30代から、男性は40代がおばさんだと思うそうです。
図々しい事に、私自身は30代になっても、40代になっても、自分が「オバさん」だとは思わず、ようやく最近になって「オバさん」を自覚出来るようになりました。
更年期という、誰もが通る女性の閉経の前後10年。(おおよそ45歳~55歳といわれている)
この時期に差し掛かったからだと思います。
個人差がありますが、私がはっきり更年期を意識したのは51歳の手前頃。
それまではただぼんやりと、体が重くなった、肌や髪にハリやツヤがなくなってきたなぁ、程度で、まだ必死に抗っていました。
でも、いよいよ朝起きる時に足が痛くてゆっくりでないと歩けなかったり、度重なる目眩に困惑したり、白髪染めをする頻度が上がったりを繰り返した末に「オバさん」認定を自身に与えました。
残念ながらまだ閉経には至らずですが、過去には考えられなかった程の生理不順も進行中。もはやオバさんを通り越して「老体」認定も受け取りたいくらいです。
老化に抗うコスメや美容医療も盛んな昨今、外見を若々しく綺麗に保つ術は多々あるとは思いますが、私は見苦しくない程度に整えるくらいで良いかな、とも思っています。
それよりも、老化に伴う心の落ち込みや、無気力、消極的に縮こまってしまうことの方に危機感を覚えるのです。
確かに外見や体力が衰えるので、鏡を見るたびにガッカリしたり、出かける前に気持ちが萎えてしまう事も。
そんな時に私には着物の存在が力と勇気を与えてくれます。丁寧に自分の身体に布を巻きつけて行く時、高揚感を感じられます。
洋装とは逆に胸をなだらかにウエストに補正もしますから、ナイスバディでなくとも、むしろ都合良く、帯で腰がコルセットのように支えられて背筋が伸びます。
特別感もあり、珍しさから「綺麗ね」と声をかけていただく機会も多いので、テンションも上がります。
私の場合は着物でしたが、口紅なのか、香りなのか、はたまた下着なのか、自分に勇気をくれるものを味方につける事を是非ともおススメしたいです。
気分が上がる事で運気も上がるといいますから。
「オバさん」として生きるこれからを楽しみたいと思い、サブタイトルに「ビバ!」をつけました。
ビバは「万歳」と訳される事が多いですが、本来の意味は「生きる」や「生命」の事だそう。生まれて、死ぬ、それまでのいろいろを味わい尽くしましょう♫