ついに小辺路歩きも最終日になりました。前回よりかなり日が開いてしまい、本日は暑さとの戦いになりそうです。


深夜に大阪の自宅をバイクで出発し、熊野本宮大社を目指しました。本宮大社からはバスに乗り、本日の登山開始地点である十津川温泉近くのバス停に戻ります。

本宮大社前を7:14発のバスに乗りました。ちなみにですが、奈良県の近鉄大和八木駅と和歌山県JR新宮駅を結ぶ、日本一長い区間の路線バスになります。八木新宮特急バスと言い、全長170kmで168の停留所があるそうです。いつか全区間乗ってみたいと思っています。今回は短い区間でしたけど、楽しめました。めっちゃ普通の路線バスでした。


7:49に蕨尾という十津川温泉手前のバス停に到着し、ここから本日の山歩きを開始しました。
本来の小辺路ルートは高野山を出て2つの峠を越え、西中バス停からは国道425号線を進んでこの手前のホテル昴まで進みますが、現在は土砂崩れで国道425号線が通行止めなので、前回は西中バス停からは迂回路を進み十津川温泉まで歩きました。

ということで、ここからホテル昴の裏手にあたる所まで舗装路を進み、小辺路に合流しました。
柳本橋という吊橋から小辺路歩きが始まりました。かなり揺れる吊橋で、たもとには5人以上同時に乗らないように注意書きがありました。
以前見たNHKのにっぽん縦断こころ旅という番組では、高所恐怖症である俳優の火野正平さんは3メートルほどで逃げ帰っていましたし、番組スタッフも途中でギブアップしていました。
自分は吊橋は大好きで、意味なく往復したりすることもあります。

超えた先から坂道が始まりました。

本日のルートは小辺路最後の難関となる果無(はてなし)峠を越えます。果無というだけあり、険しい山道が想像されます。
登山口から急坂を一気に進み、果無集落に到着しました。


テレビで小辺路を紹介するときは、必ず果無集落が映りますね。集落のど真中を小辺路が貫き、人々が休憩したり、通り過ぎていきます。
昨年秋に大雲・小雲取越を歩いた帰りにバイクで寄りました。念願かなって半年後に徒歩で来ることができて感激でした。

さて、ここから果無峠までずっと急坂が続きました。
途中平坦な場所があり、ホッとひと息。
かつてここには水田が広がっていたそうです。
奥に見えているのが果無峠だと思います。まだまだ先は長いです…

標高がグングン上がってきました。

朝から気温が高く、汗で全身ずぶ濡れになりながら歩き続け、ついに峠に到着しました。
ここで昼ごはんを。汗ダクの体に涼しい風が当たり、一気に冷えましたが、気持ち良かったです。あとは下りのみだと思うと楽になりました。

しかしながら、下りがキツかったです。岩や石がゴロゴロで、足場の悪い急な下り坂で、滑らないようにかなり気を遣いましたし、足を踏ん張るので小指が痛くなりました。
延々と下りが続き、やっとの思いで舗装路に到着しました。

ここからは楽に進むことができました。


こういう風景が大好きなんですよね。癒されました。

ここからは本宮大社までは比較的に楽に行くことができました。
舗装路を歩き、木々の間を抜けると、小辺路は熊野古道のメインルートである中辺路と三軒茶屋跡で合流しました。

ここからは何度も歩いた中辺路です。さすがメインルートだけあって、道幅は広く、しっかり整備されていて歩きやすかったです。小辺路では数人しか居なかった登山者ですが、中辺路はたくさん人が居てました。一番楽で見所の多い発心門王子からのルートだと交通の便が良く、気楽に歩けるのでオススメです。
30分ほどで熊野本宮大社裏の鳥居に到着しました。

高野山から数日に分けてここまで来たので、正直達成感は薄いですけど、この裏手の鳥居には毎回感動してしまいます。

これまで安全に旅を続けられたことを本殿で感謝し、帰途に着きました。


一般的に3泊4日で踏破するルートを細切れで3日で歩いたので、少し無理をしたかなと反省していますが、かなり険しいルートを無事に踏破したことに自分でも凄いと思っています。

次は田辺から紀伊半島を南回りにグルッと進む大辺路か、伊勢からの伊勢路を歩くことにしますが、今からの季節はキツいので、秋になるまではツーリングメインになりそうです。