かねてから行きたいと思っていた小辺路歩きを実行に移すことになりました。小辺路(こへち)とは和歌山県の高野山から田辺市の熊野本宮大社までの山間部を貫く参詣道です。途中奈良県野迫川村や十津川村を抜けていきます。名前を聞いただけでも山深い所だと想像できるような場所になります。


先月踏破した紀伊路は電車の便が良く、適当に行ったり途中で計画変更をしたりしても何とかなりましたが、小辺路はそうはいきません。各公共交通機関が繋がっておらず、自分のように細切れで歩くには不便な所です。

バイク、電車、バスを組み合わせて4日分どうにか移動できる計画を立てました。



初日は高野山から野迫川村大股地区までの16.8kmを歩くことにしました。


早朝に自宅をバイクで出発し、目的地の大股に向かいました。

バス停の駐車場にバイクを停め、7:30発のバスを乗り継いで高野山に向かうことにしました。その後再び徒歩で戻ってきます。
ちょっと面倒くさい旅程ですが、朝の1本と午後は14:45の1本しかバスの便がなく、午後の便を逃すと帰られなくなります。かといって間に合わせるように時間を気にして歩くのも面白くないので、先にバイクを置いていくことにしました。

やってきたのは15人くらい乗れるマイクロバスで、30分ほどで野迫川村役場近くに着きました。そこでトヨタハイエースのタクシーみたいなミニバスに乗り換えて高野山千手院前に向かいました。

千手院から少し歩くと小辺路のスタート地が始まります。

ここには何度か来たことがありますが、スタート地というだけで毎回ワクワクしてしまいます。

まもなくして未舗装路に変わり、ろくろ峠で高野山女人道と合流します。
女人道は高野山の街をグルッと囲むように張り巡らされていて、すぐに小辺路は女人道と離れるようになりました。

もともと高野山は標高900程のところにあり、そこから程よくアップダウンを繰り返しながら小辺路を進んで行きました。
高野山の街は整備されているので、街歩きをしても高所だとは感じませんが、少し離れるとやはり山間部にあると実感させられます。

高野山から2時間ほど歩いたところで大滝という集落を抜け、そこからは龍神スカイラインという国道を一部歩くことになりました。
関西のバイク乗りの聖地でもある龍神スカイラインですが、和歌山の南部に行くときは必ず通る主要な道です。自分も数え切れないほど走っています。程良いカーブがずっと続き、ゆったりと流して走るのが気持ちいい道なんですよね。
ここも熊野古道の一部だったとは…。下調べのときに知って驚きました。
こんな表示もありましたが、バイクに乗っているときは見えていませんでした。
この日は金曜日でしたが、次から次へとバイクが通り過ぎていきました。

20分ほど歩き、小辺路は再び山道に入っていきました。


素敵な東屋が。ここで昼ごはんにしました。
素晴らしい眺めでした。


高野山を出て4時間ほどで、朝に出発した大股に戻ってきました。


思ったより早く着いてしまい、これなら午後のバスに間に合いましたが、それも結果論なので、ゆっくり余裕のある気持ちで歩けたのが良かったです。

少しだけ大股の集落の散策をしてみました。

大股は伯母子岳という山の登山口になります。結構急な坂が続いていたので、先行き不安です。ネットでも坂がキツイと書かれていました…。
次回はここ大股から伯母子岳を越えていきます。

ということで今回はこれでおしまい。バイクで帰途に着きました。