久々の天気の良い土曜日、かねてから計画していた熊野街道歩きを実行に移しました。


熊野古道には様々なルートがありますが、その中でも和歌山県田辺市の滝尻王子から始まる中辺路がメジャーですが、そこに至るまでの紀伊路を今回は歩くことに。

いにしえの時代、京の都の天皇達は京都の城南宮を出て船で淀川を下り、大阪の天満橋辺りから上陸し、大阪の市内を南に抜け、紀伊半島を反時計回りに和歌山の田辺市まで進んだそうです。

そのルートは今でも残されています。熊野街道とも呼ばれていて、道筋に石碑や道標が建てられています。


中辺路と同じく紀伊路にもチェックポイントのような「王子」と呼ばれる神社や休憩所のような目印があります。以前バイクで全てを周りましたが、ナビに従って近道を走っただけだったので、今回は紀伊路を全て徒歩でということにしました。


10日ほどあれば踏破できそうですけど、週に1日休めるかどうかなので、1日丸々休みでなくても、午前中だけとかでも歩いていこうと決めました。有り難いことに、紀伊路は電車の便がいい所ばかりを通るので、小間切れでも繋いでいけると思います。


とりあえず1日丸々休みだったので、朝7時半に自宅を出発し、大阪での出発点である天満のハ軒屋船着き場跡に向かいました。
昆布屋さんの軒先にあります。

ここから王子を巡りつつ、熊野街道を南下していきますが、大阪府内では王子の場所の記録が曖昧になっている所がいくつかあり、王子跡を示す碑さえない場所もあるので、そういう所は省略することにしました。

普段何気なく通っている道が熊野街道だったとは!と驚くことも多くあり、面白かったです。
和歌山県の熊野街道に対する熱意と比べ、大阪ではあまり興味がないのか、ネットで検索してもあまり情報はありませんが、唯一大阪府のHPに詳細なルートマップがあり、助かりました。

所々に熊野街道を示す道標が立っています。

初めて目にした御祓筋という名前の道を南に抜け、少しゴチャしながら四天王寺に向い、そこからは谷町筋に入り、天王寺から先は路面電車沿いの熊野街道を歩きました。
更に進むと大和川を越え、堺市に到着。あの有名な仁徳天皇陵の真横も熊野街道でした。

ちょうどお昼の時間だったので、仁徳天皇陵南のピザ屋でランチをすることに。
石窯で焼かれたマルゲリータです。めちゃめちゃ美味しくて、あっという間に食べ終わりました。
Wing Tipという店です。メニュー数は少なそうですが、石窯で焼いたピザの他にも鶏や野菜を石窯で焼いた物もあるみたいですし、ジェラートも人気なようでした。これはまた食べに行かなきゃ。

ここからの熊野街道は一旦西に向い、約2km歩いてから南に曲がりました。ここからはずっと南下します。



熊野街道はひっそりとした裏道みたいな所ばかりで、現在の大通りとは外れていますので、昔はこれがメインストリートだったのかと思うと面白さを感じました。
熊野街道沿いの住民は熊野古道のことを意識したりするんでしょうか? 自宅前の道が最終的には熊野本宮大社を目指しているなんて思ってもみないのかもしれませんね。

そろそろ夕方になり始めてきたので、キリのいい所で熊野街道歩きを切り上げることにしました。
JR阪和線の久米田駅から電車で帰途に着きました。

大阪市天満橋から岸和田市久米田まで34km。自分は健脚な方だとは思いますが、流石に足は疲れました。家に帰ってから晩ごはんを食べたら即爆睡でした。

今週は全く時間がありませんが、来週は午前中に行ける日が2日あるので、どちらかで細々と歩こうと予定しています。