短めだけど、すこし書き残りておこう。

リーグワン・レギュラーシーズンが終わった子供の日。試合直後にリリースがあった。

 

 

 

 

昨日の北青山で、退団メンバーの1人〝某〟とオフレコですこし話した。

本人は、すでに強豪チーム入りが決まっているため代表入りへ向けていいチャレンジを期待するばかりだが、後にする古巣には複雑な思いを語る。

古いハナシだが、平井、田村監督時代は東京から足しげく通ったが、ここ数シーズンはなかなか「三好ケ丘」を訪ねることも少ない。

そんな状況もあり、

「遠巻きに眺めているだけで定点観測出来ていないので、あまりとやかく言うことじゃないが、これだけのメンバーがいても勝てないのは、ピッチの上だけの問題じゃないように思える」

と話すと、某曰く

「遠巻きでもわかるんだから、深刻なんですよ」

ピーターにボーデン、アーロン、そして今度はイアン…
その一方で、チームを場合によってはジャージーを脱いでからも支えていくようなコアメンバーまで退団リストに名を連ねた。

時代は、プロとしての能力で評価と去就が決まると割り切れば、こういう人事もアリなのかも知れない。だが、この30年近いラグビーを眺めても、「幹部候補生」のような人材が大量に流出した強豪が、目も当たられない根無し草チームに陥るのを何度も見てきた。

 

いまや、世界が熱視線を送るような国際級のスターが入れ替わりのようにやって来るチームだが、忘れちゃいけないのは、この深緑のジャージーの誇りを築き上げてきた男たちだ。萬谷勝治、尾崎真義、八角浩司、上田昭夫、田村誠、朽木英二&雅博、豊山昌彦、ロペティ・オト、石井龍司、廣瀬佳司、菅原大志、遠藤幸佑、難波秀樹、麻田一平、菊谷崇、そして仙波優に、フィジーに眠るパット・ツイドラキ…。彼らの残した栄光の轍を、いまのフィフティーンも歩み続ける。

 

チームの選手評価や運営事情、そして選手側の欲求や思い描く未来が〝往来〟を活発にするのは間違いない。そういう時代を、日本ラグビーは迎えている。

 

いづれにせよ、2003年のトップリーグ誕生以降ではタイトルから遠ざかるが、日本選手権3度、全国社会人大会5度の優勝を誇る名門チームだ。紆余曲折は必ずある。

今回の大鉈が結果論として良かったと話せる未来を願うばかりだ。