▲左からチューカ、マイケル、姫野、帝京・青木、そして通訳タカコさんを挟んで

EJという美しい並び。2027年まで、彼らにどんなジャーニーが待っているのか

 

 

福岡での〝始動〟についてのコラムをアップした。

 

第2次エディージャパンの実質的な始動と捉えれば、主人公、メーンテーマは違うかも知れない。だが、12月、1月と、かのおじさん、失礼! エディーについて散々書いてきた事実、そしてこの先に用意するコラムも踏まえて、リーチを中心とした文章に仕立てた。理想はリーチ自身のインタビューをと考えていたが、そこまで対応が出来ないこともあり、福岡でそこそこのボリュームの話を聞けたこともあり、こんな切り口のコラムに設えた。とはいえ、かなりHCにスポットを当てたものだという誹りは甘んじて受け入れよう。

 

 

 

 

すこし予想外だったのは、我々の呑気な見立て以上に、すでにエディージャパンは動き始めていると実感させられたこと。ここからエディーらしい大抜擢もあるかも知れないが、今回のメンバーが「お試し」ではなく、6月の招集が現実的な選手が多かった、すでにセレクションは進んでいるというのは考え過ぎだろうか。若い選手も多い中で、彼らや2023年組のメンバーも含めた体力、コンディションのチェックなどがメーンメニューという勝手な想像からすると、より実践的で実戦的なメニューの2日間だった。

 

 

▲誇らしげな名称入りの宿泊棟を背に行われたJAPAN BASE

でのキャンプ。代表の常駐拠点としては「?」だが、どう上手

く日本ラグビーの拠点という存在感を出していけるか…   

 

 

エディーらしいのは、個々の選手のラグビーをプレーする能力の見極めは当然ながら、それ以上に選手がどんな姿勢で代表での挑戦に向き合おうとしているのかに関心を持っていたこと。その強い意思、パッションなくして2027年を語るべし――という指揮官の思いは感じた2日間だった。

 

若い力に期待をかけすぎかも知れないが、福岡では新たな世代に可能性を感じた。

SO  伊藤耕太郎(明大4年)については、昨年の段階で、例え起用ナシでも昨秋のフランスにも連れていくべき才能だと感じていた。現有戦力の松田力也、李承信、ワールドカップは落選した山沢拓也、実力者の田村優、そして2027年には間に合う〝隠れ10番〟アイザック・ルーカスを考えれば、日本の司令塔争いのバリエーションも捨てたもんじゃない。

 

石橋チューカについては、コラムでも書いた報徳学園時代からみせてきたしなやかなスピードと、直接プレーした多くの選手が感じるフィジカルの強さに加えて、その実直さ、自分の足元を見ることが出来る謙虚さと、リーチの後継者になれる資質を湛えた原石だ。エディーが常に語るように、後は彼自身がどこまでチャレンジする野心を持っているかだが、いまの日本ラグビー、日本代表の中でどう育っていくか楽しみだ。

 

コストリーについては、彼自身のポテンシャルと同時に、エディーがどこまでスピードに拘ったラグビーを徹底していくかでヴァリューの変わっていく選手だと感じた。本当に極端なスピード勝負を世界に仕掛けていくのなら、彼のような#8も生きる場があるかも知れない。とはいえ、第1次エディージャパンの不動のNo8はアマナキ・レレイ・マフィだ。もちろん類稀なスピードを持ったナキだが、やはりそのフィジカリティーもチームには欠かせない力だった。ナキの前任に当たる〝コリ〟ことコリニアシ・ホラニも然り。もしコストナーが代表で生き残るとしたら、第2次エディー・ジャパンはかなり極端且つ興味深いスタイルで世界に挑むことになる。

 

 

 

 

とりあえず、補足を加えながらではあるが、マイケルが戻って来た男をどう見つめているのか、彼の目を通して見える第2次エディージャパンのいまと、これからを、すこしだけ感じていただければ幸いだ。