ワールドカップが終わり、リーグワンが開幕する中で、フランスTOP14ボルドー・ベグルでプレーするNO8テビタ・タタフがオンラインで取材に応じた。

 

ボルドーは12日現在でTOP14で首位ラシンメトロと同率で2位、ヨーロッパチャンピオンズカップではプール1首位と好調な中で、テビタもNO8として活躍を続ける。PC越しの顔立ちからは、シーズン中もあり、日本では常に課題だった体重もかなり抑えられた印象で、精悍さも増したような印象だが、フランスでの課題は明白のようだ。

 

「大きな選手もいる。フィジカルが課題です」

 

21年のライオンズ戦で相手を吹っ飛ばして注目されたテビタでも、やはり一番の課題はフィジカルというのがTOP14の底力なのだろう。

 

練習では、いかにボールキャリーして1歩でも前に出るようなボディーコントロールやスキルも含めたコーチングを受けているという。データなどで足りない部分を合理的かつ明確に指摘し、求められるのがフランス、選手個々の良さ、悪さをしっかり話してくれるのが日本の良さと、両国の違いも感じながらラグビーを楽しみ、打ち込んでいる。

 

トンガ生まれ、日本育ちのテビタだが、心優しき男なので2つの国へのホームシックにかかるのかと聞くと「トンガより日本ですね」としみじみ話していた。母国かと思いきや、14、5歳の多感な年齢から過ごしてきた土地への愛着が強いのだ。フランスでも、トンガ人のソウルフードのタロイモはほとんど食べず、たまに日本食の食材を買う日常だという。

 

そんな思いにも重なるのか、フランスでの挑戦を続けながら、日本代表への挑戦は意欲的だ。

 

「2シーズン、フランスでプレーして日本に戻りたい」

 

テビタ自身も驚くフィジカルなフランスで自分を鍛えて、2027年オーストラリア大会直前には日本に戻ってワールドカップにフォーカスするプレーヤーとしてのカレンダーは、しっかり持っている。

 

彼の地で、さらにフィジカルモンスター度を高めての帰国が楽しみだが、後はエディーが唱える「超速」にどこまで対応できるか。

 

東海大、サントリー、代表とプレーを見て、決して器用ではない選手だという印象のトンガンダイナマイト。少なくとも2シーズンはフランスに集中してほしいと願う一方で、エディーの求めるラグビーを把握し、吸収する時間も必要なのかと考えさせられる。