▲ラロシェルの素敵な靴下屋さんのデコレーションも〝誤報
〟に終わってしまったが、2位、3位は的を得ている、かも
パリ東駅でキーボードを叩いている。
東京から、記事のアップの知らせが来たからだ。
駅の中は、まるでワールドカップなんてなかったような顔をしたフランス人たちが往来している。
睡眠不足に苦しみながら感染、いや観戦した方々は甲斐があったゲームだったはずだ。最高の準々決勝と称していい320分。ワールドカップは、やはり決勝トーナメントからが本物だ。
で、すこしスタッツをほじくりながらの記事をアップした。
データを見ている方なら、ここ数シーズンの〝変化〟には気付いていただろう。
勝ったチームのスタッツが上とはいえない時代が来ている。
もともとタックル回数が多いのは良い事か、悪い事かなどの「?」はスタッツにはつきものだが、今回ほど数値の逆転が顕著な大会もない。サイバーメトリックスのように、数値の出し方自体に大きな変化が起きてもおかしくないかも知れない。
記事でも書いたように、防御優位の時代は結果的にまだ続いている。
ラグビーは、よりシステマチックに、合理的になっている。
日本のように、アンストラクチャーなラグビーを、その突破口にしたいチームもあるし、パンデミック明けのアイルランドに象徴されるように、ボールを1次フェーズから大きく動かすチームもあった。15日の夜のファビアン・ガルティェのチームのタップパスのようなボール繋ぎも、心を時めかせた。
だが、すべては敗者の選んだスタイルであり、南アフリカはゲーム途中でフランスのテンポに太刀打ちしはじめ、オールブラックスも今大会光る集散のスピードで、エメラルドグリーンのアタックを凡庸なもの陥れた。
これだけのボリュームと熱量を、準々決勝で見せられると、今週末の2試合への期待が俄然高まるが、それもすこし怖い。期待過多で肩を落として深夜のサンドニを歩くのはゴメンだ。