12月にしてはうららかな土曜日の午後の丸の内。クリスマスムードの町に、日本代表リーチ・マイケルが現れた。

 

三菱地所の「丸の内15丁目PROJECT.」の一環として、12月10日、丸ビル外構にマイケルとのコラボイベント「リーチ マイケル コーヒースタンド powered by 三菱地所」がオープン。13日までの期間限定だが、コーヒー通のリーチが選んだコーヒー豆やバナナブレッドなどが提供される。同時に、丸ビル近くのカフェ「Marunouchi Happ. Stand & Gallery」でも、同じメニューが楽しめる。

 

「今回2年連続で三菱地所さんと、こういうコラボを出来たことは、すごく嬉しいです。丸の内はとても思い出の場所で、よく奥さんと家族とデートする場所です。僕のメーンの仕事はラグビー選手です。グラウンド内でたくさんハードワークして、チームで沢山盛り上げて、強くなるように努力しています。グラウンド外ではコーヒーをツールにして、チームビルドに使っています。皆さんにも、このエリアでコーヒーでお互いの絆だったり、チームビルドをやってほしいと思います」

 

家族連れやカップルに、こう挨拶したマイケル。マイケルの話した「思い出の場所」は、2019年ワールドカップ後の、丸の内でのパレードのこと。当時、5万の人がこの町で桜の戦士たちの躍進を労った。

 

 

 

 

コソ泥くんのような本人のイラストと共に、彼を丸の内に招いたのは、ラグビーの人気拡大にも力を注ぐ「15丁目プロジェクト」を〝町長〟として牽引する高田晋作くん。慶應義塾大100周年イヤーの全国制覇を果たしたキャプテンが、キッチンカー&カフェというコラボが実現したのです。マイケルが語ったように、コーヒーを介したマイケルとのコラボは昨年12月に続き2度目の開催。高田町長は、こんな挨拶をしています。

 

「リーチコーヒースタンドきょからオープンという運びになりました。この取り組みは、ちょうど2019年の日本代表の丸の内パレードから、明日(11日)が丸3年になります。来年2023年にはワールドカップがフランスで開催されますが、そこへ向けて盛り上げていくということで、リーチ・マイケル選手とご縁があったことで、このような取り組みがスタートしました」

 

コーヒー大好きで、自らもチームの拠点・府中市にカフェを開いていた経験もあるマイケルが探して、選んだのはエチオピア産の豆を深煎りしたもの。彼好みのストロングな味わいのようです。

 

「夏のテストマッチシリーズが終わって、ニュージーランドに戻ったときに、地元のロースターに行ったら、エチオピアがいますごくおいしいとアドバイスされたので選びました。深煎りのローストです」

 

Happのお値段見ましたが、かの外資大手コーヒーチェーンほどのお値段。ぼったくりはしていませんので、東京駅界隈でお時間ある方はどうぞ。

 

 

 

 

マイケルによると、今回のキッチンカーによるコーヒーの提供は、来週開幕するリーグワンの東芝ブレイブルーパスホストゲーム全会場でも実施を目指しているそうです。「こらから、メニューのバリエーションも増やしていきたい。ニュージーランドで人気のミートパイとかいいな」と本人も楽しそう。15丁目プロジェクトのメンバーで、高田町長と同じ〝ルーツ校〟で快足トライゲッターとして活躍した出雲隆佑くんは「三菱地所としては、他のリーグワン会場含めて、全国を回れればと考えています。調整中です」とルーパス以外のゲーム会場にも、リーチ・コーヒーを届けることを計画中だ。

 

そもそもマイケルがコーヒーに興味を持ちだしたのは、東海大を卒業して東芝入りしてから。当時同僚だったSOデイビッド・ヒルのコーヒー好きが影響したが、いまや日本代表での合宿や遠征でもコーヒーマシンを持ち込み自らドリップしたり、遠征先の町でカフェを巡り、代表チーム内に「コーヒー部」を作って楽しんでいる。11月のヨーロッパ遠征でも、コーヒーマシンを持ち込み、試合で滞在したトゥールーズ(フランス)のホテルには、来年開催されるワールドカップに備えてマシンを置いてきたという。

 

 

 

 

ラグビーといえば、選手もファンもビールが欠かせないというのが伝統だが、マイケルは「ビールだったけど、夜ですね。昼間はコーヒー。でも、だいぶチームもビール飲む選手減ってきたり、コーヒーに替わっています。夜でも具(智元、PR)くんと山沢(拓也、SO)とコーヒー飲みにいったり、すごくいいツールだと思います」とコーヒー一杯がもたらす効果を語る。「コーヒーマシンを唯一持っている(代表)チームだと思うし、遠征にも持っていく。宮崎にもう一台あるので、キャンプ行くとコーヒーマシンがありますから」と自慢げだ。

 

残すところあと3日の営業だが、その後もルーパスの試合、もしかしたら他のリーグワン会場でも香りを楽しめるかも知れないリーチ・コーヒー。エチオピア深煎りローストの香りとテイストを、真冬のラグビー場で楽しんでみてはいかが?