小一時間前の発表ですが、サイモン・エイモーさん、男子ヘッドコーチへの転向です。会見が行われ、正式な就任が発表されました。

エイモーの綴りは AMOR

「アモール」とフランス読みしたくなるような苗字です。

〝愛のコーチ〟なんてね。

男女のテクニカルディレクターからの転身ですが、本人曰く「今後も女子チームにも協力していきたい」。
7人制ワールドカップでの女子の9位にも、分析の部分などで貢献したといわれるエイモーさん。今後も女子も含めての強化を期待したいところです。

 

経歴でラグビーするわけじゃないけど、すごいですね。
 

ロンドン生まれで、ケンブリッジ大卒。
もちろん「ブルー」です。

 

15人制でロンドンアイリッシュ、グロスター、ワスプスと名門でプレーして、7人制ではイングランド代表主将、2004年ワールドラグビーセブンズプレーヤーオブザイヤー。

指導者としては、エディーさんの下で15人制でイングランド代表アタックコーチ(2020-21)、香港代表HC(2021)、7人制で女子イングランド代表HC(2009)、2013-20ヘッドオブイングランドセブンズ

これだけのキャリアを持つ指導者はなかなかいません。
岩渕健輔元HCもケンブリッジ・ブルーで、エイモーさんの1年前のバーシティーマッチに出ていますので、今後7人制代表HCになりたい人は、ケンブリッジ大行くように!


冗談はさておき、エイモーさん、昨年から男女7人制日本代表のTDを務めてきましたが、当然「なんで去年からHCやらんかった?」という疑問もあるでしょうな。

一応、男女7人制のディレクターを務める徳永剛さんは、「去年の段階では男女の強化をお願いしていた。男子の強化でなかなか成績に結び付かないこともあり、今年からHCをお願いした」という説明。でも、いろいろあったんでしょうね。

 

すこし厳しい言い方ですが、前任者の梅田紘一HCでは、ご本人の奮闘はありながら、なかなか成果が出なかった。やはり、すこし遠回りしてしまった感はあります。ここは、オフレコでの7人制代表選手も、前体制での指導力不足への不満は口にしています。

 

もうすこし「前」を見れば、リオでの世界4位という高みから転落し、迷走してきた男子7人制。エイモーさんが、どこまで引き上げることができるかは、まだ未知数の部分もありますが、まず期待したいのは、その「転落」からの正常化です。あまりにももったいない時間を過ごしてきたと考えているので。

 

会見早々ですが、強化は待ったなし。パリ五輪まで2年しかありません。

明日30日から男子セブンズは沖縄合宿。そして来月22、23日はアジアセブンズシリーズがバンコクで開幕して、11月4-6日はワールドラグビーセブンズシリーズが香港で開幕します。

 

まずは、アモールさんのお手並み拝借です。