ウルムチの〝近所〟で行われていた喧噪が終わったのでアップしました。

すこし時制が前なのはお許しください。

 

 

 

現役時代は、伝統校の主将というイメージが薄いサラッとした人物として印象に残った高田晋作くんについてすこし書きました。

 

彼らが大学日本一に挑んだシーズン途中に彼の進路を知った時には、トップレベルでラグビーに挑戦してほしいとい気持ちがあった一方で、晋作くんのサラサラヘアーは、ここでキッパリと区切りをつけるのもアリだと、しかも我々の稼業とも近い所でのお仕事。当時は今よりもまだまだメディアの力が必要だったラグビーのためにはいいことだと勝手に納得したものです。

 

そんな晋作くんが、ご立派なビジネスマンとして、再び楕円球と関わる事業に挑戦している。人生とは、なんとも不思議なバウンドをするものだという思いで、ここ4年ほどの取り組みを眺めてきました。

 

予想外に、これからアップされる後編が長くなってしまい腐心しましたが、それは、三菱地所をフィールドとした晋作くんの挑戦が興味深かったため。

中でも、バーチャル→リアル(アクチュアル)という作業に強く惹かれたためでした。「こじつけ」とも取られそうですが、この作業を芸術的に取り組んだのが寺山修司さん。架空の出来事が現実世界に入り込んでくる。こんなストーリー、表現を、演劇や映像、そして活字で我々の前にさらけ出してくれた。

 

晋作くんの場合は、寺山修司のようにおどろおどろしく、耽美的な表現とは、もちろんかけ離れていますが、バーチャルな現象をアクチュアルな世界に引っ張り出していく作業は、早世の歌人とも似た作業と感じてなりません。寺山修司は感性というフィールドで戦った人ですが、晋作くんたちの取り組みが素晴らしいのは、そのアクチュアルなものを、実社会で役に立つもの、何かいい活動に繋げたい、繋げなければ意味がないというスタンスを待ち続けていること。ありがちな机上の空論ではないのです。その「リアル」が、癌治療への支援やラガービール、そしてキッチンカーです。

 

ラグビーは、事業化という新たなステップに進もうとしています。

でも、その一方で、その歩みは、まだまだヨチヨチ歩きという段階なのは明らか。

まだまだ、多くの人たち、組織の手助けに支えられながら、独り歩きをめざしています。

その手助けの1つが、晋作くんを町長とする仮想空間「丸の内15丁目」です。

 

これからも、地図にない街から生れ出る素敵な現実が楽しみです。