ラグビーW杯日本大会が近づいています。
今回はどこが勝つんでしょね?まあ、流れ的にオールブラックスの3連覇はさすがに無いでしょうけど。
先週W杯の壮行試合として南アフリカ代表スプリングボックスが来日しました。結果は7-41と完敗でしたが、前回W杯予選リーグで日本に敗れたスプリングボックスは壮行試合とはいえ最強メンバーで臨んだようです。
まあ、メンバーはさることながら、「絶対に日本に勝つ。」という気持ちは間違いなくあったと思います。その中で完敗とはいえこのスコアに納まったことジャパンが強くなった証だと思います。
第3回W杯予選リーグでジャパンはオールブラックスに17-145というW杯には無い様なスコアで大敗しました。それ以前に何度かオールブラックスとは対戦しているんですが、ここまでのスコアにはなりませんでした。あとから聞いた話ですが、オールブラックスはほぼBチームで、決勝トーナメントに出たいBチームのメンバーがアピールのために張りきったためありえないスコアになった、とのことでした。
ラグビーって個人が張りきってどないかなるようなスポーツではないはずなんですが、まあその時点ではそれだけ差があったということです。
時代は流れ前回W杯、予選リーグ初戦。スプリングボックス側としてはジャパンは日程的に第2戦に照準を合わせて(第1戦と第2戦の間が3日しかなかった)自分たちの試合は捨ててくると読んでたんでしょう。実際ジャパンは過去にそういう事をやってます。そのためスプリングボックスはチーム的に一切仕上がっておらず、バラバラでした。それでも個人の力で勝てると思ってたんでしょうが、SHの田中選手がはじき飛ばされてそのままインゴールまで走られたトライ以外は個人で攻めれば攻めるほど攻撃が続かない。そんな展開で最後はジャパンが勝ったんです。
その時点ではジャパンはピーキングしてこない相手には負けないチームになってたんです。
そして先週の試合。間違いなく仕上げてて来るであろうスプリングボックスにどれだけ立ち向かえるかが楽しみでしたが、スプリングボックスの仕上がり感が予想以上でジャパンは面食らってました。強いチームが足をすくわれて「あわわわ...」ゆーてる間に失点するような感じすらするくらいスプリングボックスのアタックは仕上がってました。
特に最初のトライにつながる起点となったスクラムからのプレーではスクラムサイドからカットパスを使うんですが、あの精度でカットパスを使えばたとえオールブラックスであったとしてもある程度タックルラインを押し込める。しかも押し込んだ後にすぐボールを動かしてオーバーラップしてきたプレーヤーにフラットでパスをする。タックルラインを押し込んだ後にフラットでパスをもらうと次もある程度押し込めるもしくはうまくいけばタックルミスを誘い裏に出られるというのは誰でも考える事なんですが、実際やるとなるとかなりのユニット感が必要になりますし、アタックがオーバーラップするってことはミスが起きた時に裏側を攻められやすくなるというリスクがあります。
要は弱いチームが強いチームに勝つためにやるようなプレーをスプリングボックスがやってきたわけです。
ところがそんな相手に終わってみれば41失点。まあ他のスポーツからみればボロ負けの部類なんでしょうがラグビー的に見れば、前後半3本ずつくらいか~、でも前後半1本ずつ防げるトライはあったな~、ってことはうちがあと2本くらい取れば勝負になるな。みたいな感じのスコアなんです。
まあ、ジャパンは強くなったということです。
あと、スプリングボックスと言えば、初の黒人キャプテンで臨むW杯ということで話題になるのかなと思いきや、その話題はそうでもないですね。映画「インビタス」で描かれているアパルトヘイトが世界的に批判を浴びてW杯に出場できなかったスプリングボックスがアパルトヘイトとの終了とともにW杯に出場できるようになり、初出場初優勝するというストーリーに匹敵する話題になるとおもってました。
なんでそんなに話題にならないんだろ?って思って調べてきたら、今の南アフリカって代表選手の黒人割合が規定されていて、それがなんと60%なんです。まさに逆アパルトヘイトですよね。あくまで予想ですがこの60%ルールをIRBは及び世界のメディアも快く思ってないんでしょう。
企業の採用など誰かが権限を持っている事で有れば有る程度人種による採用枠の規定などは必要でしょうけど、試合すればわかるような代表メンバーに規定を設けるのはどうかと思います。こういう事柄を大声で批判できないような風潮がネオナチとかトランプ大統領とかイギリスのEU離脱につながってるんだと思います。
映画「インビタス」ではアパルトヘイト廃止により台頭してきた黒人政治家により「スプリングボックスの名称自体が白人社会の象徴なので、名称を変えるべきだ。」という意見が出ましたが、当時のマンデラ大統領が「それは絶対にさせない。」と否定する、というやり取りが描かれています。このやりとりはマンデラ大統領のスタンスそのもので、この気持ちがW杯初出場初優勝につながったと思います。マンデラ大統領の後を受けたズマ大統領も不正蓄財の疑惑ありましたし、マンデラ大統領の思いは今の南アフリカのリーダーに伝わって無いのかもしれません。
まあ、でもジャパン戦を見る限りでは強いのは強いと思います。とにかくデカいオランダ系白人がゴリゴリ来る南アフリカのラグビーから一転、リスクを負ってまで早くボールを動かすラグビーに変り、オールブラックスやワラビーズに対しても日本戦の様なラグビーができれば優勝もあり得ますね。
まあ、優勝してみればその時60%規定がもったいなかったな~、なんて思うんでしょうけど。
W杯日本大会楽しみです。