【一日の始まり】

目覚めたのは
始発電車の発車時間
去年の今頃
私は始発電車に乗っていた

その頃の一日は
夜明け前から始まり
日が沈んでも
まだ終わらず
月が夜空を照らす頃
ようやく家路についていた

もうあの毎日には戻れない
もう戻りたくない

今の生活にも不満はある
でもあの頃があったから
今の自分があり
今がきっと
未来につながっている

明るい未来とは限らないけど
一日の始まりに
夜明けを感じられたら
もっと希望を持てそうな
そんな気がして朝を迎えた
【一人じゃない】

一人で走り続けるより
仲間にバトンを渡した方が
ゴールが近づく気がする

一人で持てない荷物だって
仲間の力を借りれば持てる
自分で全てを抱えたら
やがて重みで潰れてしまう

そうなる前に
助けを求めることも
仲間の声を聞くことも
前に進む力になるから
【戦場のような朝】

大都市の朝はまるで戦場
押し寄せる人波は
戦国時代の兵士のよう

流れに逆らう人々は
波をかきわけ必死に進む

以前の私は
押し寄せる波の中にいた
一分一秒を争い
束の間の安らぎを得るための
早朝の席取り合戦

戦いに疲れ
人波から脱け出して
今はその波をかわしている

人々はいつまで
こんな戦いを続けるのだろう
この戦いは
これから待ち受ける
本当の戦いの
序文なのだろうか