2018年11月9日
アリーナ3列目です。
日本でこんなすばらしい席は久しぶりです。
ペアSP
スイ&ハンが早々に棄権して本命微妙な混戦と思っていました。
しかし。ロシアの底力はすごい。
ザビアコ&エンベルトは着実に力をつけ、
エレガントな雰囲気だったザビアコがショートカットにして、
ジャンヌ・ダルクと中世の十字軍の騎士といった風情の
戦うプログラムでかっこよかった。

中国のペン&ジンのコミカルで、小粋な感じの振り付けが好き。
チーム組み換えがあったときはびっくりしたけど、
このふたりの息がすごくあっていて、グッドコンビニなったなあと思った。
ペア大国中国なのに、今シーズンはこのチームしか出ないのか?

久しぶりのアリーナ席ですが、スタンド席と、玄関から分離されていて、
上の階の催し?を見に行くことができない。
そして競技と競技の時間がすごく短くなってしまったような気がする。
昔は、競技の合間に外のお店になにか食べにいくこともできた。
そして、会場には、まったく食べ物屋さんの出店がない!
(牡蠣とか、お好み焼きとか期待したのに・・・)

女子SP
ロシアのレオノワ27歳。
出来不出来で演技のあとの表情がまったく違う人。
曲はさみしい雰囲気だったけど、
ジャンプ全部成功して、滑走順1番ながらスタオベ。

初出場の紀平は3アクセル失敗で撃沈。
マライアは、町田的表現をすると、はつらつ、清純、一生懸命。
アダム・リッポンの振り付けというのがよくわかる。
アダムの魂がちょっと乗り移って、伸びやかで喜びに
溢れて、いきいきとしたところがすばらしかった。

トゥクタミシェワ21歳。
リーザさまと呼ばれているらしい。
確かに貫禄充分。妖しい魅力に磨きが掛かって、
3アクセルをかるがると飛んだ。
たんたんとした、タンゴのリズムで、ときおりある強弱に
あわせて刻む表現、ステップが、かっこいいです。
帰ってきたリーザ、堂々の1位。

宮原はなめらかに、ジャンプも回転不足がなくなったようだけど、
僅差で2位。

男子SP
ケビン引退しないで、日本に来てくれた!
だがしかし。今年のルールはケビンに厳しいのか?
わずかな回転不足も許さなくなって、
もともとぎりぎり4回転だったケビンは点数が伸びそうにない。
そして、3トゥのリピートでますます厳しい。
でも、ステップは、すてきでした。

デニスの奇抜な衣装。ムラサキのシャツに、キイロのパンツ。
コーチのランビエールが大きく映されるのは、
お約束のパターン。
途中まではよかったのにねえ。最後のコンビネーションが
単独になってしまったからねえ・・・

最終滑走、去年優勝のセルゲイ・ボロノフ。
ラフマニノフの曲、メリハリのあるピアノの音にあわせ、
ピアノをおおげさに激しく弾くしぐさ。
4ー3も4ルッツも3アクセルも完璧で、大きくガッツポーズ。
ヒロミも、むっちゃテンションあがって、大盛り上がりでスタオベ。
COOL!」というバナーを持っていたのに、
興奮し過ぎで振り回して見えてない。
という状況が、生中継、客席のセンターで映ってましたと
ともこさんからメールが来てしまいました。

まあ、さあ、夜の街!カキ食いに繰り出しましょう!
2018年11月9日
広島駅前からひろでんの路面電車1号線でホテルに向かいました。
トラムのある街って、ちょっとヨーロッパテイスト。

原爆で大打撃を受けたとは思えないほど、街が整備され、
発展していることに底力を感じ、感服しました。
路面電車はスイカも使えました。後払いと書いてあったので、
降りるときにカードをかざしたら、乗るときにもかざさないと
いかんことが発覚・・・ま、問題なしです。

ホテルはけっこう駅から離れたところにとりました。
かれこれ20分くらい。
チケット当たらないと思ったから、深く考えていなかった。
「中電前」という停留所で降ります。
「中電」って、長野市民には「中部」電力なんだけど、
こっちでは「中国」電力ですね。
 
試合開始2時40分。
場のグリーンアリーナまでは路面電車で2駅くらい先。
歩く?間に合う?と思いながら、目の前にNHKの建物ありで、
フィギュアのバナーも大きく張られていて、吸い込まれていまいました。

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お決まりのキスクラのレプリカがあったけど、
ここって駅からも会場からも微妙な距離、周りはオフィス街で、
観客来るんでしょうか?
キスクラ、ひとりで座るのもさみしいけれど、
写真撮ってくれるっていうので座ってみました。
ポーズ取ってたら、いっぱい人が入ってきちゃてちょっと恥ずかしい。

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ついでに係の人に、グリーンアリーナ近いですかと尋ねたら、
歩いて15分くらい、紙屋町交差点を右と教えてくれました。
(でも実際は左だったけど)
2018年11月9日
NHK杯フィギュアは今年で40回の記念の年です。
ちなみにNHK杯ジャンプは60回ですけど、特に記念展示はないんですかね?
(札幌に行けばある?)

で、「銀盤の軌跡」という写真と衣装の展覧会、全国巡回して
今は広島駅前のデパートで開かれています。
福屋という昔からありそなデパートの催事場。
広島はとっても温かい。
11月というのにコート着ていたら汗ばむほどで、暑い!
23℃、カーディガンもいらない感じで、半袖でもいい・・・
エスカレーターで上って、たどり着く頃には全部脱いで、めっちゃ軽装。

ヒロミがNHK杯に興味を持ったのは30年くらい前?
まだ小さい伊藤みどりちゃんが出場し、ゴムまりのように跳んでいて
たいへんな衝撃を受けたのでした。

そして、カタリナ・ヴィット、
フィリップ・キャンデロロ、
スコット・ハミルトンと海外のスターが魅了して、
長野オリンピックに至るわけで。

テレビの中だけだったものが、
実際に観戦できるものと知ってしまいました。

そして、本田武史、田村岳斗、村主章枝、荒川静香・・・
アイスダンス!
アニシナ&ペイゼラー、
ドロビアツコ&ヴァナガス、
デンコワ&スタビスキー、
デロベル&ショーンフェルダー・・・

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クーリック、ヤグディン、プルシェンコ、ジュベール、ウィアー・・・
めくるめくスターたち!
の写真と衣装が展示されています。

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本田くんのアランフェスの衣装は、
遠くから見ると、戦火にまみれてぼろぼろの雰囲気だけど、
そうでもないのね。

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そういう生地になっている!

そしてろろさまのダルタニアン。

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これはNHK杯の試合に出ていないんです。

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97年の長野エキシビション。
これも衝撃的で!
この衣装で現れたとき、目がハートになった!
完璧なダルタニアン!でほれぼれする。(今も!)

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衣装の説明に、NHK杯エキシビジョンとちゃんと書いてあります。
これって、20年間で何着あるのか、ちょっと知りたい。

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ブーツの部分がけっこう劣化していた。
手袋と赤い指輪も展示してほしかったねえ。
初期のころは、銃のホルダーもあったと思うんだけど。
(なんてったって銃士隊)

2018年11月9日
広島、修学旅行でも行ったことがない場所でした。

始発のしなのに乗って名古屋まで3時間。乗り継ぎ4分で無理かと思ったけど、あっさり乗れてのぞみで3時間。家を5時半に出て、11時半に広島に到着しました!
韓国へ行った方が近いかも・・・

スケートが、NHK杯が、いろんなところへ連れて行ってくれる。
今回は、大会チケットがはずれても、カキ食い倒れようと思っていたけど、こういう時に限って全部当たってしまう。
アイスダンスチャンピオンも来ないのに・・・
ちょっとさみしい。せっかくアリーナなのにね。

乗り換え4分でがんばった割には駅のまちがった出口に出てしまって時間をロス。
気を取り直し、観光案内所で観光パンフをゲット。いっぱいありすぎ!
カキ関係もらいすぎで、結果的にこれに踊らされてしまったような気もするが。

駅ビルが10月にきれいになったばかりみたい。
おみやげ売り場がめっちゃ充実。ここにもカキがらみのものがいっぱい!
広島カープもいっぱい!
もみじ饅頭もいっぱい!
 
だけどお目当てはとりあえず、ファーストオイスター!
駅ビル内のオイスターバーで、生ガキ、白ワイン。

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バジルパスタwithカキのランチ。

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生カキのいちばん高いのは1200円でした。
だがしかし、ちょっとそれは・・と思い550円の大黒という種類をオーダー。
だがしかし、けっこうあっさり系だったよ。
(ヒロミの願いは濃厚ミルキー)

2018年11月6日
去年の今ごろもこんなこと書いている。
去年と違うのは、アダムもいないし、応援グッズ、
なんにも作ってないぞう。

こういう無欲のときに限って、3日間NHK杯のチケットが
確保できているのですね。

GPシリーズ前半、ヒロミが好きだったのは、
ケビン・レイノルズのショート。
アイルランド民謡のような雰囲気がすてき。

フリーも日本のゲームの曲だって言ってたね。
二ノ国?っていうのですか?
でも、そのせいで、曲使っちゃいけないとか言われてるのかな・・・
日本来てくれる?
大会公式ページには棄権とはでていないけど・・・

ロシアのサマリン。
顔はちょっと違うけど、スケーティングの力強さと、
振り付けのテイストが、ちょっとだけジュベール風。
力強いロック Dave not Daveという曲。

そして、フランスのケビン・エイモズがなんか大人になっている。
エイモズくん、という雰囲気から男っぽい。
(ヒゲのせいですかね)
そしてコーチがジマーマン!
ペアのジェイムス&シプレも教えているよね?
すっかりフランスのひとね~

そしてミハル!!!
なんと4回転の成功率があがったことか!
(去年は、もう2度と着氷した姿を見ることができないのではと、
密かに思っていたよ・・・ごめんなさい)
Live forever なのね。
今年はみんなロックだなあ。
2回表彰台。準優勝!うれしい!

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女子は、マライア・ベルちゃんが、アダムの振り付けで滑っていた。
同じチームだね。去年はいっしょに大阪に来ていたのになあ。
とってもいい振り付けだった。生き生き踊っていた。
復活トゥクタミシェワの、アサシンズタンゴも、楽しみですね。
あとは、NHK杯40周年のレジェンドオンアイス。
本田武史くん。
伊藤みどりちゃん。

そういえば、トルシンバエワが「月光」を滑っていました。
振り付けが、村主章枝ちゃんと似ていて、
右手をすーっと横にあげるところなんて、そっくりだと思いました。

そして、今年の流行りの曲は、ララランド、グレイテスト・ショーマン??

アインダンスもペアも、未だ放送なしで、チェックできていません。
(去年も同じこと書いてますね~)



2018年10月27日
水木しげるの世界観を表現するとこうなった?

われ思うゆえにわれあり

人が感じるゆえに妖怪あり

てなわけで、田舎にやってきて妖怪を感じてしまった根津は
猫の魂とくっついて、猫アレルギーの半妖怪。
妙に人間臭いねずみ男。裸足でスーツ着て、
基本姿勢は片手枕で寝そべっている・・・

佐々木蔵之介は朝のドラマではさわやかなシェフだったけど、
舞台で見るとネズミ顔。
もはやねずみ男にしか見えん。

里山に存在したおばば(白石加代子、朝ドラのときも妖怪っぽかった・・・)
花子さん(なんとなくふぶき姫?)と古い民家に棲息?していたが、
人間がいなくなってしまって、姿が見えなくなる。
根津は20年昼寝して暮らす。
食べなくても生きていける。

そこにわけありな駆け落ちの男女が現れて、
金を巻き上げる。食べ物をねだる。食べると屁をこく。

20年寝ている間に、都会では子どもが生まれなくなった。
生まれた子どもは、接収され、実験台に使われていた。

笑いが散りばめられた、のどかな妖怪ドラマだと思っていると
とんでもないしっぺ返し。

もともと基本頭脳労働の人間(だけど詐欺師)の根津は、
追いかけてきた都会の権力者をだまくらかし、
ちょっと人助けをする。

シンゴジラのごとく現れたコケカさまは妖怪なのか?
子どもを殺され、自分も葬り去られた母親。
猫の死骸とのみが反応して誕生した怪物。

妖怪を感じることなんてなさそうな現代の
ドライな空間だけど、
妖怪ウォッチで見たら、根津は見えるのかな?


まつもと市民芸術館。
駅への帰り、途中のすてきなイタリアン、
リストロ・コクトーズでちょっと飲んで帰りました。

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2018年10月20日

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行ってはいけないと思いつつ・・・土曜日のフェルメール展。
おそろしく混んでいました。

異例の日時指定の展覧会。
土曜日午後1時から2時半入場指定。
(退出は閉館までOK)

入場解禁時間はおそろしく並んでいるという情報あり。
で、終わり近くの、2時過ぎに行ってみたら、
まだちょっと並んでいて、それでもすぐに入れたものの、
最初の部屋は、これは・・・

芸術鑑賞ではない!

作品が見えません。
二重、三重、四重に、人の頭、その先に、展示が見える。
そして、会場の係員が、順番に見なくても、
空いているところからでも大丈夫です・・・
ここは、通路なので、立ち止まらないでください・・・
などと、いろんなところで叫んでいる・・・
ファルメールではない作品の展示が袋小路で、
その場所は、都会の満員電車を思わせ、
とても近づける状態ではありませんでした。

くわばらくわばら

フェルメール、8/35は、まとめてひとつの部屋。
広く間隔をあけているものの、

激しく人だかり。

あううううう。

で、最後まで全部見てから、もう一度、もとに戻りました。

入場2時半まで。
少なくとも、次の予約の時間までは
人が増えることはありません。

というわけで、がらがらの真空状態を見ました。
すばらしい!

というわけで、肖像画のコーナーから再スタート。
最前列?で鑑賞できる。
これぞ、芸術鑑賞・・・

写真のない時代、自分の肖像画を描いてもらおう思う人はきっとお金持ち。
そして、その衣装はとってもゴージャス、
画家の腕の見せどころ。
美しい黒、美しい布地、宝石の輝き、シルクのつや、すばらしかったです。

この混雑必至の展覧会にオーディオガイドが全員についてくる。
(混雑に拍車・・・)
われわれは借りなかったけど、小冊子をもらったので、それと
照らし合わせながら、○○を探せ!状態。
「トビトと天使のいる風景」
トビトが戸外で寝ていると、雀の糞が落ちてきて失明する、
というかなり起こる確率が低い事件を描く。
じゃあ、天使はどこ?と探すと、ずーっと遠くに白い羽根の人影が・・・
あー、こりゃ遠いねえ、とか
チェックしてしまう。

連れは嵐の大ファンのてるちゃんで、
目ざとく「嵐の風景」という作品を見つける。
大荒れの海、波。
解説には、
「作者のファン・エーヘルデインヘンは、よく描いたのは
海景画であり、大半が嵐の風景であった・・・」
大半が嵐!
これをたとえば部屋に飾って眺めたいという人はどのくらい
あったのか?需要があったのか?

などと突っ込むわたしたち。

さきほど、袋小路で満員電車状態だったところは、
ヒロミの好きな、建物内部の作品でした。
てるちゃんに、こういうの好きだよね、と鋭く指摘される。

フランドルの作品によくある、教会のヴォールトの高い天井、
市松模様の床、アーチ型の支柱など、好きなんだよねえ。

風俗画のコーナー。
「陽気な酒飲み」!!!
酒を飲んだり、贅沢したり、そういうのを戒める役割もあったと
思われるが、楽しそうだぞ~
そして、次々と、楽しそうな酒飲みが描かれる作品続出で、
なかなか、よかったです。

ふたたび、フェルメールの部屋。

いちばん人気は、
「牛乳を注ぐ女」
ヒロミは、アムステルダムの、
こんなに混んでいないところで、
心穏やかに鑑賞できましたが、

ここでは近づくことが厳しいか?
改めて、みんな、絵の大きさが、思ったより小さい!!!
(美術館の外の看板が異常に拡大されているからますますね)
で、
パンの、つぶの輝きとか、ブルーの布の、質感とか、
なによりも、左の窓から注ぐ光の感触とか・・・
そういうのは近づかないとわからないんだよねえ。

贋作作るなら、「牛乳を飲む女」希望!(所蔵は雪印で!)

さて、
「ワイングラス」
女性がむっちゃワイン飲んでいる。グラスの傾け方がけっこうすごい。
そして隣につきそう男が、もっと勧めようとしている。
これは、下心ありですね。
そういうのを戒める風俗画とみますが、
窓が開いて、やわらかく光がさしこむ感じが
フェルメール。

フェルメールの絵には、画中画や小道具があって、それが絵のテーマを
暗示しているらしいのですが、

「真珠の首飾りの女」の背景は大きく白い壁!
逆にこれがなにか意味があるのかと気になってしまう。
(きっと研究されているんでしょうね)

ヒロミ的メイン「赤い帽子の娘」
23.2✖18.1
際立って小さい。

これが贋作という小説を読んで、はまって、見に来たんです。
フェルメールと利き腕が逆という説がありましたが、
そんなこまかいところは、見極められませんでした。
だけど、光の当たり方が、ほかの作品とは違って、右下から来ていて、
実際に見るとやっぱり違和感。

さらに言うと、フェルメールさんの描く女性にモデルはいないというけれど、
みんな丸顔で、この赤い帽子の人は、ちょっと面長。
そんなしょーもないことしか思いつかなかったなあ・・・


2018年10月20日
スペイン国立バレエ団 プログラムA
偶然に、来日公演の広報番組を見てしまいました。
ヘレス、ニューヨーク、ブラジル(だっけ)の観客絶賛!
評論家の方も絶賛!
ダーッと押し寄せる情熱、それを体験したくて、衝動買いのチケット。

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監督アントニオ・ナハーロさんは、フィギュア界では有名人。
フラメンコのコリオグラファー。
アニシナ&ペイゼラ、ペシャラ&ブルザのすばらしいフラメンコは彼の振り付け。
そして、男子シングル、ランビエールやフェルナンデスも。
(実はジュベールさんも・・・フェイドアウト・・・)

そんな彼の、「アレント」
オリヘン(起源)
ルス(光)
アニマス(魂)
アセチョ(見張り)
セール(本質)
アレント(息吹)
の5部構成。

大人数のオリヘン、ものすごい複雑なフォーメーションを作りながら、
すばらしいダンスを踊る人たち。
ポーズは美しく、足元は正確にリズムを刻み、
両手にカスタネットは繊細に鳴らされる。
全て同時に。
信じられない。
男女が分かれていたかと思うと、あっという間にペアになる。
目を離せない。
舞台後方のセットの隙間から、突然現れては消える。
信じられない。

アニマス
海の波間をたゆたうような、ふわあっとしたやわらかな布から
姿を現すのは優美な男女。
やわらかく、たわむれる。
なんと美しい舞台装置。
そしてそこに見え隠れする幸せなふたりの世界。

アニマス
これぞ、圧倒的な存在感で、こちらに向かってくる。
強い。
美しいけれど、魔力がありそうな、妖艶な女性たち。
長い裾はフラメンコの衣装のようだけど、
船乗りを海に引きずり込むセイレーン、人魚のうろこのようでもある。
それを自由自在にあやつって、観客をひきづりこむ・・・

アセチョ
男性ダンサーの、かっこよすぎる群像劇
フラメンコと、現代的なコンテンポラリの要素もありながら
スペインの、濃厚な空気を、派手にダイナミックに
表現している。

セール
男性たちの上空から、ゆっくりと、ブランコに乗ってやってくる女性。
なんとしなやかで、美しいことか。

白い衣装は天から舞い降りた天使なのか?
それを脱ぎ捨て、深いグリーンのすっきりした衣装、
カスタネットの、震わせるような響き。
うっとりと、至福の時間でありました。

そして最後のクライマックスへのぼりつめる、
アレント
ふたたび、めくるめくフォーメーション。
今度は椅子に座って!縦横無尽に入れ替わりながら、
激しく動く。
闘牛士のような姿勢、独特の手の動き、長いスカートの裾さばき、
かっこよすぎます。

全てがおわって、ダンサーがあいさつしたあと、
突然もう1回始まるアレントのクライマックス!
迫り来るステップ、すばらしかったです。

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最後だけ、写真OKなのは、マドリードのタブラオを思い出させました。


2018年10月22日
人は思い出を、記録をなぜ残そうとするのか?
楽しかったことをいつか思い出すため?
うちには、大量の写真、おみやげの品、面白かった本、
大量のビデオ、これはいったい、いつふたたび、見ることがあるのでしょうか?

たとえば、ヒロミはかつて、ナイジェル・マンセル選手、
原田雅彦選手、本田武史選手、そしてブライアン・ジュベール選手を
応援していました。
でも、引退してしまったら、続かない。

最近、ステファン・ランビエールさんが、弟子のデニス・バシリエフス選手と、
「受け継がれていくもの」という演技を見せてくれました。
ランビエールの技と、心は、バシリエフスに受け継がれていくに違いない。

そして、ジュベールの弟子、アダム・シャオヒムも、ジュニアGP初参戦で、
優勝、ファイナル進出というすばらしい成績を残しました。
そうやって、受け継がれていくものです。

原田さんが監督する雪印チームも、順調に選手が育っています。

喜ばしいことです。喜んでいます。
でも、手放しで、すっかり移行できないわたしが悲しい。

永遠の若さを与えてください。
自分にではなく、選手に。
サザエさんの番組のように、1年たって、新しい春が来ても、
また同じ年齢を、誰もが不思議に思わず、過ごしていく。
世間の人は年をとっても、選手たちはずっと、戦いを繰り返して欲しい。

無理ですね。

そういうことだったら、忘れてしまうことは、切り札かも知れない。
1987年までの記憶に戻してください。

そしたら、結末を知らずに、もう1回熱中できる。

きっと、そのために、わたしの家には、ビデオも、本も、
保存されている。

2018年9月23日
モリスのユートピア

モリスの本業は一体何?というほどの怒涛の活躍が続く・・・

1874ー75 「アカンサス」
初期トレリスの単純なデザインから、
複数のモチーフを巧みに組み合わせる、力強く複雑なデザインに進化。
アカンサスの葉の影にも、別の葉を巧みに描き、すばらしい表現。
1876 「すいかずら」

1877 織物の事業にも着手、モリス商会(単独)の経営となる。
SPAB(古建築保護協会)の反修復運動に加わる。
かつて徒弟修行したストリートの勝手な改築に抗議!
1880のカリカチュア「モリスの踊り」
モリスの運動と、関わる人々を面白おかしく表現したイラストにも
ストリートが登場。

1881 テムズ川の南、マートンアビィに工房を移転。
テムズの支流の名をつけた綿プリントを発表。
「ウォンドル」「ケネット」
1883ー84 インディゴ抜染法による「ウェイ」
水面水中に咲く梅花藻を表現。
1883 「いちご泥棒」

1878からモリスは「ケルムスコットハウス」に引っ越した。
「ケルムスコットマナー」は別荘とし、テムズ河で行き来した。

そして、モリスの晩年の仕事、ローマン体を基とした
「トロイ」「ゴールデン」「チョーサー」というタイプを作り、
印刷を手がけるようになった。
美しい書体。
装丁、挿画、書体、全てがパーフェクトに整い、美しい。
アーツ&クラフツ運動の父として知られるが、
モダン・デザインでなく「グッド・デザイン」を好んだ。

モリスの墓のデザインも、友人フィリップ・ウェッブが担当した。
父の豪華な墓と違うとてもシンプルで質素なものだった。

モリス初めての家「レッド・ハウス」そして最後の家(墓)も
ウェッブの作品である。

社会主義者、モリスの理想の未来、「ユートピアだより」は
22世紀のロンドンが舞台。

読んでみたいと思います。