2019年1月26日
・「バトンパス」
オーバーパス:利得距離多い ダウンスウィープ
アンダーパス:利得距離少ない アンダースウィープ
距離は稼げないが、貰う選手の動きに制限がなく、安定する。
須坂創成高校の陸上部の生徒が塚原さんと実演!
オーバーはバトンの端と逆の端を持つので距離を稼げるが、
落とすことも多い。
アンダーは渡す人が持つすぐ上の部分を握手するように渡すので安定する。
だが、渡していくうちにだんだん上に来てしまうのでそうならないようにする。
第3のパス「アンダーオーバー」を練習している。
アンダーで速くするということだ。腕振りのいちばん遠いところで渡す。
狭いレーンで選手がひしめいているところで渡すには習熟度が必要。
バトン合宿。バトンは29cm、それを短い20cmでやっている。
決勝後のコメントにも個性が現れる。
高平さんは非常に冷静で、ドライ。
アテネでは3走、4走で妨害された。
・北京後
メダルを獲得し、想像以上の反響があった。
朝原さんは引退した。そして、末続さんは無期休養・・・
彼は練習に来なかった。
高平さん(24)と塚原(23)は現役続行した。
日本陸上界を牽引する思いで続けたが、代表になれなかった。
アキレス腱の怪我が影響していた。
2016年に引退を決意した。
きっかけはリオ五輪で桐生選手がメダルを獲ったこと。
これは託そうと思った。
たのもしい後輩たちがいる。それぞれが10秒の先を目指し、
9秒台へ。
1/100秒の距離はわずか10cmだ。
その感覚を研ぎ澄ませることができるか。
レースのイメージをする。
設定タイムがあったら、それにあわせるようにしてください。
目標が下がってきたら、やめよう、と。
・引退後
一点集中でやってきた。全力をかけるのが当たり前。
バイトもしていない。普通の高校生の生活をしていない。
3年間のきびしさが、人とのコミュニケーションを培った。
てっぺんに登る選手はそこで終わりなのか?
そうではない。
競技後にマイクを向けられることが多い。
卓球の選手はメディアトレーニングができているが、
陸上界のスキルは低い。
自分の言葉できちんと表現し、伝えられるか?
できなければ、それは払い出しできないただの貯金。
短距離は、頭が良くなければ走れない。
瞬間・1秒1秒を大事にして欲しい。
何を考え、何を出せるか。
何も残らないほど競技で完全燃焼してほしい。
全力をかけたことに悔いはない。
これまではアスリートとしての人生のみ。
セカンドキャリアを求められているが、
シングルキャリアを生かしたい。無駄にしたくないが、
何を必要とされ、何をしたらよいか、思い悩んだ。
これからの人生にはゴールがない。
現役のときは組織が大嫌いだった。
そこに敢えて身を置いて、見える景色があるのではと思った。
上司、社長と話しながらコミュニケーションスキルや
ビジネスマナーを磨く。
メダリストとして恥ずかしくない言動を目指す。
リレーにおいては、
後輩に夢をつなぐことができた。
広い視野で10秒の先を目指したい。
北京オリンピックから10年たち、1度もあのメンバーが揃わなかった。
リオのメンバーの表彰式に、北京メンバーがプレゼンターとして揃った。