■R下がり壁


大工さんの嫌いな(笑)アーチ状の下がり壁。これが好きなお客様は意外と多いです。

クロス納まりが悪い話も、いずれまた…

このアール加工は曲げ合板という物を使いますが、名前のごとく自由自在に曲がってはくれません。

あらかじめ曲がり癖を付けたり、当て木で少しずつ曲率を調整しないと、弓なり曲線や偏り曲線になってしまいます。

早い話、結構手間を食います。



これは曲げ合板を使わず作ってくれた事例。

レンズの関係で少し歪んで見えますが、実際は綺麗なR曲線です。見えないところで、かなりの手間がかかっています。

これら2つとも、とても良い施工事例かと思います。

R下り壁の差額が高いと驚かれる事は多々ありますが、かかる労力を考えると、お客様にも多少の追加は認めて貰えると嬉しいです。



■クロスの継ぎ目


写真の中央に、クロスの継目があるのが分かるでしょうか?


クロスには必ず「リピート」という固有の寸法間隔があり、継目を合わせる時にリピートを揃えると、柄目が途切れず綺麗に仕上がります。

ただしリピートを揃えてクロスを貼ると、柄合わせのための無駄が出て、2〜3割も多く材料を食うことになります。柄物クロスの見積もりが高い場合は、こうした事情による物でしょう。

タイル柄やイラスト物は柄合わせに手間と時間を費やしますが、この写真のような塗り壁風クロスはリピート無視でも違和感ありません。

にも関わらず、この写真のクロスはリピートをしっかり合わせてあります。

この写真は私が担当した現場ではなく、たまたま入ったラーメン屋さんのトイレの壁です。

店舗改装は深夜残業当たり前の短工期で、予算もカツカツに叩かれている事がほとんどです。余分な材料を取る余裕も、リピート合わせに時間をかける余裕も無かったはずです。

そんな中で、これを貼った職方さんは自分が納得出来る仕上がりにこだわったのでしょう。どこの誰が貼ったかは分からなくても、プライドの高さを仕上がりに残せる仕事です。