1990年代、ハブ空港の混雑が世界的に問題化する一方で、途上国の発展により航空需要の拡大が予想されました。


エアバス社は、ハブ空港間の輸送キャパを引き上げるため最大800人乗りの”スーパージャンボ”A380を開発します。 対してボーイングは、超長距離路線を飛べる中型機 B787で、直行便の新規開拓を提案をしました。

成功したのはボーイング案で、A380は10年も経たずに時代遅れとなります。各国の航空会社がA380の扱いに困る中、使いこなす事が出来たのはドバイのエミレーツ航空だけでした。


機種: A380-800
仁川発 - ドバイ行き EK323便  2016/12/27
23:50発-05:00着   飛行時間:10時間10分
シート:20A(Cクラス窓際席)


搭乗したのは2016年末。
当時の日本-ドバイ路線は全てB777だったので、A380に乗るため仁川経由にしました。

エミレーツ航空は、中継貿易で繁栄するドバイが世界中から人・物・金を集める大動脈のひとつ。サッカーやF1のスポンサー活動も有名ですが、決してオイルマネーの浪費ではなく、国家の広報戦略を担っています。(そもそもドバイは脱石油している)


ビジネスクラス 20A席

シートの寸法は他社と同等ですが、窓際席はひじ掛け収納がある分だけ少し広め。2階は壁の傾斜が強く窓が分厚いため、景色を眺めにくいのが残念でした。
私が気に入っているのは窓のシェードです。なんと、レース+遮光ドレープ付きの電動プリーツスクリーン。B787の電子式より高級感があります。

機内バーラウンジがあるのもA380の魅力。スタッフさんがフレンドリーで、居心地最高でした!

エミレーツのクルーはいつも多国籍揃い。日系キャリアのCAさんは乗客の些細な事を感じ取りケアしてくれますが、エミレーツはCAさん各々の考えで動いてくれます。優劣はありませんが、私は日系より好き。


機材について注目したいのは、導入時期によって仕様がかなり違うこと。小まめに改良を続けているのが分かります。
(往路のビジネスクラス21B席)
(復路のビジネスクラス21B席)



A380は離陸が特徴的で、エンジン吸気音の唸りが微かに響いたかと思うと、ほとんど音もないままスルスルと速度を上げ、いつの間にかフワリと浮かぶように離陸します。

巨体に相応しい力強い離陸を期待していたので、呆気なく感じました。恐らく、オートスロットルが余計なGを感じさせない設定のためと思われます。

飛行中の静粛性は際立って高く、機内食のナイフの音が気になる程。トータル面では最新のA350XWBに敵いませんが、トップクラスの快適性と言えます。



つい先日、エアバスはA380の生産終了を発表しました。残念ですが、これも時代の変化でしょう。A380は最後の超大型旅客機となってしまうのでしょうか…



空港で見るA380は他のどの飛行機よりも大きく、つい目を奪われる迫力があります。空の旅が当たり前となった今の時代、この巨体が離陸して大陸間を飛行する姿こそ、飛行機の魅力を何よりも分かりやすく教えてくれます。

そういった意味でも、ANAのA380導入は本当に楽しみ口笛 もうすぐ子供が産まれるので、いつかカウチシートに乗せてハワイに連れて行きたいと夢見ています飛行機