8時半を回り、撒き餌が少なくなった


お腹も空いた


クーラーから半解凍の沖アミを出し、小さく砕いて集魚剤と混ぜる


そして、我がお腹には、コンビニで買ったウインナーの入ったパンとコロッケパンを入れ、空腹を満たす


再び、撒き餌を流れの中に投入


気持ち流れが緩くなってきているようだ


流れの中に出来ていた渦も、殆ど形を成さなくなってきていた


仕掛けを流しながら、ラインの潜って行く先をじっと見てると、左の岩陰に人影が見えた


誰かいるの?


仕掛けを巻き取り、付け餌をチェックしていると 「何か釣れるかね?」 女性の声


え、声のする方を見る


麦わら帽子に、頬かむり、腰には魚籠をぶら下げ、手鉤を持ったおばさんがこちらを見て仁王立ち


「何処から来たの?ビックリしたよ」 と云うと笑いながら 「船から降りたよ」


そして指さす方向をみると、漁船が1艘


どうやら降りやすい場所で降りて、磯伝いに何かを捕りながらこちらに来たようだ


「何を捕ってるんですか?」 


手鉤で、岩に付いたものを剥ぎとり 「これだよ、亀の手」 と云いながら見せてくれた


漁師の奥さん何だろうが、波打ち際の岩の壁を良くも滑らず、ここまで来たものだ


ここから先は、足場が無くて行けないという


おばさんは、又手鉤で亀の手を取り出した


私も、仕掛けを投入


今までよりも流れが緩やかになっているため、ライン送りも容易になってきている


張っていたラインが、少し引き込まれた


ラインを緩めて少し送ってみた


コツン、バリバリとラインが走る


合わせを入れると、グーンとラインを海中深く持ち込もうと抵抗する感触が伝わってくる


けど、今までとちょっと違うよ?


潜り込もうとしながら、竿先をコンコン叩くような感触も有る


引きは強い、クロかな??


暫くやり取りしていると、海中に白い影が走った


「バリや~」


それでも、タモを入れバリを取り込む


「触ったらアカンヨ!」 おばさんが声を掛けてきた


解ってますよ、と云いたかったが、「はい、」とだけ答えた


針を外していると、今度は 「白身で美味しい魚だよ。」


「生きているうちに、頭を落として、腸出して持って帰ったらいいよ。」


それも解ってるんですけど・・・・「活かしておいて、後でそうします。」


折角親切で言ってくれてるのだから、無碍にはできません


おばさん、私の直ぐ近くまでやってきて、亀の手をガリガリ


遠慮なしです・・・・ でも、仕事なんだよね~


流石に私の立っている足元は、切り立っているため真下までは来れないようだ


何度か仕掛けを流しているうちに、随分流した先で、コツンと再び魚信


緩めだったラインを張ると、パラパラとラインが出て行く


合わせを入れた。 竿がグーッと曲がる


「へい、来たよ!」 今日は退屈しない釣りが出来そうだ


そこに突っ込む引きは、クロですね


コンコンと竿も叩かない


2度ほどやり取りしただけで、海面に浮いた


30cm有るか無いかの口太クロ


本命、本日2匹目ゲット、でも、小型


続けて3匹目も来た


けれどもこれも30cm程の口太


2度目のバラシ以来、尾長の当たりが無くなった


今流している場所より他に移ったのか、それともまだ深場にいるのか、私には見当がつかない


「もうじき、満潮になるね~」


突然おばさんの声


おばさん、沖の船に何やら手で合図を送った


沖のお父さん、大きく手を振って、船首をこちらに向けた


まさかここに付けるんじゃないよね、と思っていたら、おばさん来た方向に歩き出した


岩に掴まりながら、足元を確かめながら去ってゆく


何処か、船に乗り降りしやすい場所が有るんだろう


携帯の時計を見ると10時を回っていた


回収まで、後2時間


今日は、磯が混雑のため、瀬変わりはないよ、と船長に云われていた


その分、ピンクの船は時々様子を見に廻って来る


満潮が近いためか、潮の流れはかなり緩んだ


仕掛けの沈み込みが早くなっている


ハリスのJ3をJ5に変え、クッション水中のJ5も外す


仕掛けを変更し、直ぐに当たり


ラインをちょっと引きこみ、その後スーッとラインを引きだす


引きがかなり強い、尾長か?と思った矢先、竿先を叩きだした


「バリやん」心の中で呟く


でも釣り味は楽しめる


足元で、かなり強烈な締め込みを見せてくれたバリ君


43cmと、本日の最大サイズ


ひろじぃのチヌ釣り日記-バリ


バリも40cmを超えると、かなり引きが強くなり、腕が痺れるほど楽しませてくれる


潮が緩んだせいか、このバリ君を取り込んだ後、目の前の海は、バリの海と化した


納竿まで、再びクロが釣れることは無かった


11時、早めの納竿として、お持ち帰りの処理をすることにした


バリ君は一番大きなものだけ、おばさんの云った通り?頭を落とし、内臓を取り出して海水で良く洗いました


ひろじぃのチヌ釣り日記-捌いたバリ

クロ君は、目の後ろの脳と尻尾の付け根の脊髄にナイフを刺し、神経締めした後、エラを切って血抜き


こうして、クーラーの中で氷締め


これで、鮮度抜群のまま、お持ち帰りできます


12時少し過ぎ、回収の船に乗船


入れ替わりで、2便利用の瀬変わりしてきた人、このあとバリに悩まされたのかな~


ひろじぃのチヌ釣り日記-萩・肥島

穏やかな海に、雲一つない青空


釣果は微妙な結果になりましたが、釣り自体はとても楽しめた1日でした


何よりも、突然岩陰から現れたおばさん、1人の退屈さを紛らわせくれて、ありがとうでした


でも、今度来る時は、連絡してから来てください・・・ビックリしますから