療養中、環境の良い高原を散歩したり、毎日のスクワットや腕立て伏せなどの筋肉トレーニングの成果なのか、分子標的薬(タグリッソ)を飲んで5か月。薬が効いているのか、肺の苦しさ、労作時の酸素飽和度の下落などは変わらないものの、入院前よりは明らかに体調が良くなっています。

 

そして最近、自分が癌であることを忘れてしまいそうになる自分がいます。肺癌(しかも末期、ステージⅣ)、一時は癌性リンパ管症により死を選ぶか、酸素の管を直接肺に通す手術をし意識を眠らせたままになるかの選択を迫られた時期もありました。

 

とても死が近くに感じられ、その分、精一杯生きようと思えた自分がいます。それが最近、自分が癌であることを忘れている自分がいるのに気づきます。それでも精一杯生きることに真剣であり続けられればいいのですが、それすらも忘れてしまいそうになる自分を恐れています。

 

そんな時、「明日、自分が死ぬ」と脳に設定し、その時に自分が何をすれば後悔せずに今日を生きられるのかを感じるようにしています。いずれ来る死、それは肺癌でそうなるのか、寿命でそうなるのかは分かりません。でも死は必ず来ます。その時に後悔しないよう、せっかく一度、死にかけ、いまも死が間近にあるのですから、後悔しない1日、1時間、1分、1秒、この瞬間を生き抜きたいと求めています。