波の音が聞こえる 秋田県北秋田市浜辺の歌音楽館 2024.10
「浜辺の歌」「かなりや」そして「秋田県民歌」の作曲家として知られる、成田為三の功績を伝える音楽博物館です。
是非、ネットの動画でこれらの曲を聴いてみてください。
リーフレットから
為三さんがピアノで演奏してくれます。
かなりや と 為三さん
♪♪ かなりや
唄を忘れた金糸雀(かなりや)は
後ろの山に棄てましょか
いえ いえ それはなりませぬ
唄を忘れた金糸雀は
背戸の小藪に埋けましょか
いえ いえ それはなりませぬ
唄を忘れた金糸雀は
柳の鞭でぶちましょか
いえ いえ それはかわいそう
唄を忘れた金糸雀は 象牙の船に 金の櫂(かい)
月夜の海に浮かべれば 忘れた唄をおもいだす ♪♪
心が傷ついたり、躓いた人がいたら、虐めたり責めたりせずにそっと見守ってあげよう … といったところでしょうか。
♪♪ 浜辺の歌
懐かしい気持になります。優しいメロディーです。名曲ですね。
♪♪ 秋田県民歌
秀麗しゅうれい無比むひなる 鳥海山ちょうかいさんよ
狂瀾吼きょうらんほえ立たつ 男鹿半島おがはんとうよ
神秘しんぴの十和田とわだは 田沢たざわと共ともに
世界せかいに名なを得えし 誇ほこりの湖水こすい
山水皆さんすいみなこれ 詩しの国秋田くにあきた
廻めぐらす山々やまやま 霊気れいきをこめて
斧おのの音響ねひびかぬ 千古せんこの美林びりん
地下ちかなる鉱脈こうみゃく 無限むげんの宝庫ほうこ
見渡みわたす広野ひろのは 渺茫霞びょうぼうかすみ
黄金こがねと実みのりて 豊ゆたけき秋田あきた
篤胤 信淵あつたねしんえん 巨人きょじんの訓おしえ
久遠くおんに輝かがやく 北斗ほくとと高たかく
錦旗きんきを護まもりし 戊辰ぼしんの栄はえは
矢留やどめの城頭じょうとう 花はなとぞ薫かおる
歴史れきしはかぐわし 誉ほまれの秋田あきた
民俗勝みんぞくすぐれて 質実剛毅しつじつごうき
正義せいぎと自治じちとの さとしを体たいし
人材遍じんざいあまねく 育はぐくみなして
燦さんたる理想りそうに 燃もえ起たつ我等われら
至純しじゅんの郷土きょうどと 拓ひらかん秋田あきた ♪♪
格調高いです。カッコイイです。自慢です。
ところで秋田県には、秋田県民歌とは別に「県民の歌」があります。
♪♪ 県民の歌
朝明け雲の 色映えて
仰ぐ遥かな 山々よ
連なる町も 緑の雲も
平和の光 満ちている
ああ憧れの 我が秋田
みんなで みんなで 歌おうよ
流れは大地 潤して
実る稲穂よ 杉の香よ
資源は豊か 涌き出る油田
ああ産業の 我が秋田
みんなで みんなで 伸ばそうよ
湖深く 海ひらけ
雪にきたえて すこやかに
働く日々も 憩いの夜も
文化の恵み 語り合う
ああしあわせの 我が秋田
みんなで みんなで 進もうよ
未来に伸びゆく秋田を歌っています。明るいリズムで希望に満ち満ちています。
「秋田県民歌」と「県民の歌」の歴史 そして「大いなる秋田」
つまり、大いなる秋田の第3楽章に「秋田県民歌」、第4楽章に「県民の歌」が挿入されたわけです。
浜辺の歌には3番がある (おまけの話①)
浜辺の歌には3番がありますが、実は3番と4番の歌詞があったものを、誤って3番の前半と4番の後半をくっつけて発表してしまったらしく、歌詞が唐突で理解できません。元々の歌詞は不明とのことで残念です。
(3番) はやちたちまち波を吹き 赤裳のすそぞぬれひじし
病みし我は すでにいえて 浜の真砂 まなごいまは
秋田県民歌の3番は歌わない (おまけの話②)
秋田県民歌の3番は歌われないことが多いようです。
(3番) 篤胤 信淵 巨人の訓
久遠に輝く 北斗と高く
錦旗を護りし 戊辰の栄は
矢留の城頭 花とぞ薫る
歴史はかぐわし 誉の秋田
この3番の歌詞は、戊辰戦争で天皇を擁した官軍であることを意味する「錦の御旗」を掲げ、新政府軍として戦った秋田県の元となる久保田藩の活躍と栄光を記述しています。
しかし、新政府軍ではなく奥羽列藩同盟(旧幕府軍)の側について破れた、亀田藩や南部藩の一部も現在の秋田県に含まれます。そうしたことへの配慮から3番は歌われなくなったようです。3番をとばして4番を歌うのも変ですから4番も歌われないことが多いようです。
笑う岩偶駅長がお出迎え 秋田県北秋田市秋田内陸縦貫鉄道「米内沢駅」 2024.10
浜辺の歌音楽館にほど近い、秋田内陸縦貫鉄道の「米内沢駅」を訪ねてみました。よく手入れの行き届いた花壇のある駅で、ユニークな表情の「笑う岩偶」駅長が出迎えてくれます。「笑う岩偶」は北秋田市の白坂遺跡から出土したもので、駅に置かれているのはそのレプリカです。実物は伊勢堂岱縄文館(北秋田市)にあります。
岩偶(がんぐう)駅長です。そのまんまの名前です。
今では見かけませんが、学生帽を被った番長にも見える。
駅舎内の駄菓子屋「赤い鳥」 コーヒー1杯100円
「浜辺の歌音楽館」と秋田内陸線「米内沢駅」のご案内でした。
次は能代市に向かいます。
いつか東北 > いつか秋田
>
いつか田沢湖・角館 > いつか宿屋ヒロシです
