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J.S.バッハの次男

Carl Philipp Emanuel Bach(1714〜1788)

が生きた18世紀ころ


現在のピアノの前身である

クラヴィーアとよばれるチェンバロとピアノの

中間に位置する楽器の奏法のための

著作(1753年)から


このころは

親指を使って演奏することが

あたりまえではなかったことが伺われました


今 ピアノを演奏する上で

親指は欠かせませんよね

鍵盤から離れた位置にあると

その分音を発する時間が遅くなったりします


そこでC.P.E.Bachは

親指を使うことでの利点を

教えてくれています


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親指を使わない人は,
親指を下に垂れ下げる。
親指が演奏の邪魔にならないようにとの配慮からであるが,
そのような手の格好では,
普通はごく日頃な広がりの音程ですら弾き難くなり,
そこで,そうした音程を弾くにも,
指を伸ばし,硬くしなければ
ならなくなる。しかし,このようにしてなにが弾けるというのだろうか。


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親指を用いると,使える指が1本多くなるばかりか,可能な運指全体を
理解するための鍵も
同時に得られるのである。
そのうえこの主要な指は,
その他の指を
柔らかく保つ働きをする。
というのは,親指がある時はこの指,
このときはあの指といったように,
他の指のそばに潜り込む度に,
それらの指はいつも曲がらなくては
ならないからである。


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かつては親指を使わないで,
腱をを硬くし,指を伸ばしながら
飛び付くしかなかったものも
今や,親指の助けによって,
まろやかに,明確に,そして,
まったく自然な指の広がりを以って
つまり,いたって容易に,
弾けるようになったのである。

抜粋:正しいクラヴィーア奏法

カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ

東川清一 訳/全音楽譜出版社








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