脳卒中で、感覚が分かりにくくなる症状があります。
見て触っていると分かるが、目を閉じると分からなくなったり、
麻痺してない側と比べると、半分程度の感覚だったり、
触っている、触られている、動いている、動かされているのが分からなかったり。
感覚障害と言われたりします。
つかんだものを判別するのに、手にそれを押しつけただけでは分からなくて、
持ったり、取り扱うことで、手の皮膚がゆがんだり、必要な力を出したりして、
そのものの重さや大きさ、質感などが分かるという実験があります。
麻痺した手や足の感覚が分かりにくくなるのは、
もちろん脳の感覚をつかさどる部位の影響もあります。
その感覚がより分かりやすくなるためには、
その手や足が、動いて物や地面に接触することが大事なことです。
あと、感覚に注意が行き過ぎることで、
本当の感覚に気づけないようなことも起こります。
物を触って感じるのは、そのものの特性ですが、
それよりも手の感覚を意識してしまうと、より重く感じたり、質感が分かりにくくなるような感じです。
日常では、実際、感覚されない?気づかない?ことの方が多いですよね。
今、どちらのお尻に体重がかかっているかとか、
身体に対して、顔はどちらに向いているかとか、
口元についたごはんつぶとか・・・
なので、そこにフォーカスが当たるように、
感覚がメインではなく、誘導についてくる動きだったり、
手や足の軽さだったり、
何かに触れていれば、その抵抗感だったり、
それを感じてもらえるように、動いていただいたり、動かしたりします。
(姿勢との関係や連結した感覚も、その背景として重要ですが)
ある方とのやりとりで、
私には、一緒に動いている感覚があったのだけど、
その方は分からないと言われました。
数回のやり取りをしますが、それでも分からない時は、
「見解の不一致ですね(笑)」
といって笑い飛ばします😁
すると、その次の時には、その感覚が分かるといったことを経験します。
治癒なのか、運動学習という言い方になぞらえ、感覚学習をしているのか、
いずれにしても、後追いでも感覚が分かりやすくなることを経験します。
感覚が良くなったというよりは、
自分の手足が戻って来たというような気持ちなのではないかと考えています。
喜びを共有できることは、セラピストとして極上の幸せであることに間違いありません(^_^)
今週も素敵な1週間でありますように。
リハビリセンターReborn https://www.reborn-iwaki.com/