#一生分の運を使ったかもしれない | かげふみ花れんかざぐるま

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一度でも我に頭を下げさせし人みな死ねといのりてしこと


もう燃えかすのような人生を持て余している


冷凍庫に飲料を入れたことがあるでしょう、あれを溶かしながら飲むと最初は物凄く濃い味がするでしょう


で最後は何も味のしないすかすかの氷だけになる


例えるなら私の人生はそれとまるで一緒なのです


若いうちに全て使い切ったのです


それゃ子どもの頃は大変に体が弱く毎月入院するほどの虚弱体質で医者からもこの子どもは二十歳まで生きられないだろうと親は宣告されていたそうだ


が小学生の中学年からバスケットと空手をはじめてからは打って変わって医者要らずの健康優良児となった


両親の離婚や再婚にも付き合わされたのも子どもの頃のこと


バラエティー豊かな幼少期から青年期


父親の縁故で上場企業を三社転職した


ほぼここまでで全てを使い果たしたように思う


全ては運だと思うんですよ


たまたまそういう環境に生まれ有名企業にばかり勤められたのも


そうでしょう


私はなんの努力もしていない


流されるままに


言われるままに


ただ運よくどこにでも名前を出せば通ずるような会社勤めの父親の元に生まれた


これは私の努力はひとつもない


全て運にまかせて生きてきました


もうとうに五十を過ぎ振り返れば


いい人生でした


がやはり一晩冷凍庫で凍らせた飲料のようでしかないのです

一生分の運を使ったかもしれない

 

 

 

 

 

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