行政法の中の有名判例の一つに「もんじゅ訴訟」なるものがる。

これは、福島県敦賀市に高速増殖炉もんじゅの建設・運営に対し、内閣総理大臣が設置許可をしたため、

付近住民が許可の無効確認と、建設・運営の差止め訴訟を併合提起した事案である。

最高歳は、住民に原告適格が認められるか、無効事由に明白性を要するか、さらにはもんじゅの安全性について争点としたが、半径約50キロ圏内の住民に原告適格を認めた他は、いずれも住民側が敗訴している。


結局、付近住民の反対も虚しくもんじゅは稼動したが、幾度の事故を起こし現在は停止している。

しかし、2013年をメドに再稼動の調整中だと聞く。


ところで、日本は地震大国である。いつどこで地震が起きてもおかしくないのである。

今回の震災では福島第一原発において冷却装置が故障した。

そして燃料棒を冷やすため海水を注入し続けている。

私は、今回の福島第一原発での出来事から、もんじゅ訴訟を思い起こした。

政府、関係機関、司法までも、安全性に問題はないと住民の訴えを退けたが、

はたして本当にもんじゅは安全なのか。実際幾度となく事故を起こしてきているではないか。

地震のような想定外の事故にもたえうるのか。


さらに恐ろしいことに、仮にもんじゅで冷却装置が働かなくなった場合、

水ではなく、ナトリウムを使って冷却をし続けなければならない。

福島第一原発よりも、さらに注水作業は困難となろう。


日本は、周りを海で囲まれた海洋国家である。

多くの自然と、そこから発生した美しい文化・歴史をもつ国である。

後世まで、この日本を残す為に、今一度原子力のあり方も考え直す時期が来ているのではないのだろうか。