笹子峠から清八山へ【静かな破線コースを行く】 | HIROのブログ

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趣味のブログです。気の向くままに山登りをしています。




今回は中央本線の沿線の山に登ろうと思います。

前日、妻に何処の山に行くか聞かれたので
山梨の笹子の辺りの山に行く。
と言うと
また笹子の辺りに行くの?
と言われてしまいました。
山に詳しくない妻に
また…
と言われてしまう位
私は近年よく行く山域です。


最近、私は山に登る時は
どの山に登るか?
ではなく
どのコースを歩くか?
に重点を置いています。
山の楽しみは山頂だけではありません。

ガイドブックで推奨されている
定番のコースは
その山の魅力の一部分であって
同じ山でもコースを変えて登ると
全く別の山のような印象を受けることがあります。

メジャーなコースでは無いが
歩いてみたら隠れた好ルートだった。
と言うのは良くあることです。

自宅から遠い山はそんなに頻繁に行けませんが
比較的近場の山だからこそ
コースを変えて何度も味わってみたいものです。



話が逸れましたが
そこで今回の登山です。
何度も登っている山域ですが
地図を見ると
まだ私が未踏のコースが沢山あります。

大菩薩の南部、滝子山から笹子雁ヶ腹摺山、
笹子峠に続く稜線は以前に歩いたのですが
笹子峠から南側の稜線はまだ未踏です。

大菩薩と御坂山塊を繋ぐこのコースは
途中、いくつもピークを越えて行く
コースのようですが
山と高原地図を見ると
難路にあたる破線ルートです。
ヤブが繁茂している所もあるようで
今まで尻込みしていましたが
ヤブが枯れて、尚且つ雪が積もる前のこの時期は
このコースを歩くベストシーズン
なのかも知れません。

今回はこのコースを行くことにします。
笹子峠までも
前回歩いた笹子駅からでは無く
反対側の甲斐大和駅から登ることにします。
なるべくまだ未踏のコースを歩きます。



12月11日(日)



早朝に自宅を出発します。

東の空もまだ暗いです。





いつもの始発電車に乗ります。




途中で電車を乗り継ぎ

中央本線の甲斐大和駅で下車します。

駅に着く頃にようやく夜が明けました。

まだ少し薄暗さが残っています。


時期、時間帯によっては

大菩薩方面に行く登山者で賑わう

甲斐大和駅も

この電車で甲斐大和駅で下車したのは

私だけでした。



この辺りの駅は何度も利用して

すっかりお馴染みで

甲斐大和駅も1ヶ月前に来たばかりです。

その時は甲斐大和駅から上日川峠行きのバスに

乗ったのですが

今回は駅から歩くコースを行きます。






周囲の山に朝日が当たってきました。





この辺り、甲州街道沿いの宿場だったようです。




芭蕉もここで句を詠んだようです。




笹子峠を帰る旧道は

冬季は車両通行止めになります。

その日付けを見ると

明日の夕方から来春まででした。





以前はここに茶屋があったようですが

今は跡形もありません。




長い車道歩きが終わり

ここから山道になります。






開けた場所に出ました。

伐採された跡のようです。

この辺り、登山道がやや不明瞭で

GPSで確認すると

写真の左側が登山道でした。







車道を横切ります。




車道の先にトンネルが見えます。

そのすぐ上が笹子峠です。






祀られています。

今まで笹子峠を行く

多くの旅人を見守ってきたのであろうか。

手を合わせていきます。






この先の稜線の鞍部が







笹子峠です。

ちょうど1年ぶりに訪れてました。

その時は笹子雁ヶ腹摺山方面から縦走して

ここから笹子駅に下山しました。

今回は甲斐大和駅から登って

清八山方面に向かいます。

同じ笹子峠でも

以前に歩いたコースと

同じコースを歩くのは避けて

極力違うコースを歩きます。


ここでおにぎりをひとつ食べて

次に進みます。






峠からはここを登っていきます。






笹子峠からはいきなりの急坂です。





振り返ると、笹子雁ヶ腹摺山方面。





急登を終えるとなだらかなコースになります。





朝日に苔が輝いています。




中尾根ノ頭の標識がありました。

地図で確認すると

実際の中尾根ノ頭はここでは無く、

この先になります。




標識が外れて地面に落ちていました。





更に進みます。




標識の無いピークに出ました。

ベンチがあります。

ここが中尾根ノ頭です。





中尾根方面には踏み跡があり

それを辿ると、新田(笹子駅方面)に

出られるようです。





更に縦走路を進みます。

今回はこの先も

このような小ピークを

延々と幾つも越えていきます。





所々開けていて

周囲の山々が見渡せます。

右端の山が滝子山であろうか。




大菩薩の山々は

どれがどのピークなのか

見分けるのが難しいですね。





ピークを登りきったところに標識があります。





カヤノキビラノ頭でした。





このコース、地図では破線ルートですが

途中の標識は立派です。





ベンチに座って小休止。

エネルギー補給します。




落ち葉を踏みながら歩きます。





大洞山。

ここは写真だけ撮って通過します。




日当たりのいい稜線歩きが

この時期の登山の楽しみですね。

歩いていると薄着でも寒さは感じません。





急な斜面を下ると







摺針峠です。





峠から登り返します。




急登です。


この時期は登山道が落ち葉に埋もれていて

所々に不明瞭な箇所がありますが

基本的に稜線を辿って行けば

問題はありません。




ボッコノ頭。

今日、いくつ目のピークだったのだろうか。

同じようなピークが連続します。

ここもそのまま通過します。






突然、開けた場所に出ました。

木々が伐採されていて

まだ新しい高圧線の鉄塔が立っていました。





御坂山の奥に富士山が見えます。

右側のピークは黒岳ですね。

あの稜線は2、3ヶ月前に歩いたコースです。

あの稜線の先はいずれ行こうと思っています。




時々、御坂方面から

鉄砲の発砲の音が聞こえます。

狩猟が行われているようです。

こちらに向けて発砲されないことを祈ります。












大沢山の山頂に到着。





ここで今回の登山で初めてで唯一の

他の登山者一行に会いました。

標識の脇で年配の男性の方が

昼寝をしていました。


邪魔しては申し訳ないので

写真だけ撮って通過しました。








少し下ったところが女坂峠です。





峠からの登り返し。

ロープが張られた急な個所があります。

よじ登る感じでした。




笹子駅方面の分岐点。

破線ルートですが、このコースを辿ると

ショートカットで下山できます。


ここで小休止します。




こちらに進むと2時間で下山できます。




私は八丁山方面に進みます。




びっしり生えた苔。






御坂山塊の縦走路に出ました。

ここまで長かったです。

破線ルートはここで終わりです。

ここから先は以前に歩いたコースですので

気持ちが楽です。







しばらく行くと

三ツ峠の分岐点です。

ここから清八山へは僅かな距離です。


最短距離で下山するには

ここを右に向かい

三ツ峠登山口のバス停に下りるのが早いですが

そこに下山すると

そこからバスで河口湖駅まで出て

富士急行線に乗ることになり

かなり遠回りになり、

下山してからが時間がかかります。


なので、今回は帰りの交通機関が楽な

中央線の笹子駅を目指します。




清八山に到着です。

私はこれで清八山に登るのは3度目です。

時間は午後2時前。

さすがにこの時間は山頂は私の貸し切りでした。

ここで小休止、エネルギー補給します。







清八山は秀麗富嶽十二景のひとつだけに

富士山が見えます。

時間的に逆光で見づらいですが。





本社ヶ丸。









歩いてきたコースを振り返ります。





御正体山(右側)

あの辺りの山もいずれ行こうと思っています。



景色を満喫したところで

そろそろ下山を開始します。





清八山から少し下ると清八峠です。

ここから本社ヶ丸は近いのですが

今回はパスして下山します。

日が短いこの時期は

あまり欲張らずに

早めに下山します。






登山道はここでスイッチバックします。

左側から下りてきて、右側を下ります。




北側の斜面なので所々に霜柱がありました。




見覚えのあるベンチ。



鹿避けの柵を通ります。








舗装路に出ました。

前回歩いた時は工事中で

コンクリートの上は歩けなかったですが

今回は通行できました。





長い車道歩きです。




真っ暗なトンネルを通行します。





麓に下りてきました。




最後は甲州街道を歩きます。




笹子駅に到着です。

ホームに着くと、すぐ電車がきました。

グッドタイミングでした。


電車の待ち時間があれば

笹子餅と地酒を買おうかと思っていましたが

タイミングが良すぎて

その時間は無かったですね。





今回の登山は笹子峠から清八山まで縦走しました。

破線ルートですが

特別歩きにくいコースでは無かったです。


このコースは歩く登山者は少なく

途中、延々とピークを越えて行く

思っていたよりもハードで

意外に時間がかかるコースなので

山に慣れた人向きのコースですね。

雪が積もる前のこの時期が

このコースのベストシーズンですね。