さかいコミュニティサイクル

 今日の午後、堺支部、大阪刑務所、大阪少年鑑別所と回る用事があったので、堺市のレンタサイクルを借りた。南海の堺東駅近くにある堺支部はともかく、大阪刑務所、大阪少年鑑別所は、どの駅からも結構離れており、この3つを効率的に回るには自転車が必要だと思ったからだ。


 堺市は、「自転車の街」を標榜しているようで(自転車部品の世界的メーカーの「シマノ」も堺市に本社がある)、通常のレンタサイクルとは違い、継続的に使用する人向けにICカードを発行してくれる。二回目からはカードに料金をチャージしておけば、自転車置場にある自転車をカードでロック解除するだけでレンタルできる、という便利な制度を作っている。レンタル代も5回で1000円とお得である。また、返却場所も何か所かあり、借りた場所と違う返却場所に乗り捨てても追加料金をとられない。


 結局、堺東駅の観光案内所前で借りて、大阪刑務所、大阪少年鑑別所と移動したあと、JRの堺市駅前の駐輪場に返却し、天王寺経由で帰った。この「さかいコミュニティサイクル」、先輩弁護士に教えてもらったんだけど、少年事件を多く受任して、鑑別所に通うことが多い弁護士にお勧めします。

 今日は、子どもの権利委員会で釜山家庭法院の千宗湖(チョン・ジョンホ)判事の講演があった。82日、3日と大阪で司法福祉学会が開かれるのだが、そこで千判事が講演するそうで、その前乗りとして子どもの権利委員会でも講演することになった。


 千判事は少年事件の審判を担当しながら、「青少年回復センター」(司法型のグループホーム)の設立に関わるなど、審判後の少年の更生支援にも精力的に活動されている。日本では裁判官が職務を超えてそのような活動を行うことがほとんどないので、ぜひお話を聞いてみたいと今日の講演を楽しみにしていた。


 予習、というわけではないが、約2か月前に千判事が書かれた「いや、私たちこそごめんね」(아니야, 우리가 미안하다)という本(もちろん韓国語)を韓国の書店のインターネットサイトで購入したが、4分の1ぐらいしか読むことができなかった。でも、少年審判の雰囲気や進め方は理解できてよかった。


 千判事は日本への留学経験もあって、ある程度は日本語は理解されており、私の拙い韓国語を駆使すれば、通訳がなくてもある程度の意思疎通はできたので、懇親会では質問攻めした。韓国の少年司法制度は日本と似ているところが多いけれど、日本よりも進んでいるところもあり(日本でいう鑑別所である少年分類審査院に収容された少年に義務的に国選付添人が選任されることなど)、いろいろ参考になった。


 これからも韓国の少年司法制度には関心を持って、韓国の関係者とも交流を続けていきたい。


阿蘇山

 昨日のうちに熊本には着いていたのだけど、ホテルで洗濯などしていたのでほとんど観光はできず、今日も朝から阿蘇山に直行する。どうやら鹿児島、熊本ともに登山以外の観光はできなさそうだ。


 阿蘇山も熊本駅からはかなり遠い。九州横断特急、阿蘇登山バス、ロープウェイと乗り継いで、登山を開始したのは11時ごろになった。ロープウェイ駅には観光客が多くいたが、そこから登山に向かう人はほとんどおらず、静かな山歩きとなる。標高差は300m少ししかなく、往復3時間程度の山歩きだけど、前日の開聞岳とは逆に、活火山らしく遮るもののない荒涼とした景色をずっと楽しむことができた。


 阿蘇山で驚いたのは外国人の観光客の多さ。距離的に近い韓国、中国、台湾はもちろん、東南アジア、西洋系の人もたくさんいた。看板だけでなく、アナウンスも英語、韓国語、中国語でされていたし、バスの運転手も片言の英語で外国人観光客の応対をしていた。そういえば九州新幹線のアナウンスも英語だけでなく、韓国語、中国語でもされていたし、九州地方は大阪よりもよっぽど国際化が進んでいるように感じた。


開聞岳

 昨日は鹿児島中央駅の近くのホテルに泊まったけれど、開聞岳に登るためには、さらに列車、バスなどを乗り継いで枕崎方面に向かう必要がある。公共交通機関が発達していない地方なので、入念に下調べをしてきたはずだった。


 しかし、JRの山川駅で降り、バスに乗り換えるはずがバスが来ない。近くに居た地元の人に聞いても、バスに乗る習慣がほとんどないためか、要領を得ない。仕方なくタクシーに乗って開聞岳の登山口に向かった。


 開聞岳の登山道は、綺麗な円錐型の山を螺旋状に登っていくので、アップダウンがなく単調である。また、頂上直下まではほとんど樹林帯に覆われているので、風が通らず、この季節はかなり蒸し暑いうえ、景色を楽しめる場所もほとんどない。つまり、登山としては面白くない部類に入るとは思うけれど、それを補って余りある頂上の絶景だった。


 下山して登山口の公園兼キャンプ場でシャワーを浴び、交通機関を調べると、最寄駅の開聞駅から鹿児島中央まで直通する列車に乗れそうなことがわかった。しかし、登山口から開聞駅までは歩いていくには遠い。そこでタクシーを呼ぼうと管理人のおじさんにお願いしたら、「タクシーを呼んだら時間がかかるから」ということで、なんとおじさんが駅まで送ってくれることに。本当に感謝です。


 鹿児島中央まで1時間半近くの指宿枕崎線はローカル線らしい味わいのある雰囲気だったけど、廃線になる可能性があるそうだ。たまにしか来ない観光客にとっては残念だけど、採算は取れっこないよなぁ。

 「さくら」とは、新大阪から鹿児島中央まで直通する新幹線の列車の名前である。三連休を利用して登山に行くことは決めていたのであるが、どの山に登るかについて、当初は九州の山は全く検討していなかった。しかし、検討していた長野、山梨の山が、先日の台風の影響で、中央本線や南アルプス林道が不通になったため、スムーズな移動が難しくなった。そのため、急遽予定を変更して、明日は開聞岳、明後日は阿蘇山と、九州の山を二つ登ることにした。


 鹿児島への移動手段を飛行機、新幹線、夜行バスのどれにしようかと検討した末、飛行機は帰りの熊本からの便が取れなかったこと、夜行バスは鹿児島への到着時間が遅く、明日の予定が窮屈になることから、消去法で新幹線を選択した。


 「さくら」は停車駅が多いようなので、新大阪から鹿児島中央まで約4時間20分もかかる。乗り換えなしで乗る列車の時間としては過去最長の時間だと思う。一応、パソコンなどの仕事道具も持っていくから、「さくら」の中で仕事がはかどったはず・・・。