新選組を書いた小説は幾多もあるが、島原の太夫の目線で語られる浅田次郎の「輪違屋糸里」はイケてる。 その置屋が現存するというので、新選組のゆかりの地巡りに行って来た。
京都駅から出発して、油小路(伊東甲子太郎暗殺の地)→島原→壬生村(屯所のあったところ)→三条大橋と、およそ半日京都市内を歩いた。
【京都駅近辺】
1. 新選組不動堂村屯所跡
2. 本光寺
伊東甲子太郎暗殺の七条油小路
【島原の花街】
3. 島原大門(東門)
4. 輪違屋
元禄年間に太夫や芸妓をかかえる置屋として創業し、現在はお茶屋として営業しているが、拝観は出来ない
「二重丸の輪達い紋」 輪が連鎖して繋がっていく様子が「めでたく縁起の良いもの」とされた
5. 角屋
「角屋もてなしの文化美術館」として、内部の見学ができる。 拝観料(ガイド付き)1階のみ1000円 1・2階共通1800円 ここは奮発して共通券を購入
吹き抜けの台所
玄関
一階玄関の刀傷 (二階にも三か所あり)
43畳もの広さがある角屋で最も広い大座敷の「松の間」
新選組の宴会は主にここだったと説明
主庭には、一際目を引くのが臥龍松(がりょうしょう)や茶室
天井板を網代組にしている「網代の間」
2階の7つの間は、蝋燭の煤ですすけて、屏風絵も壁も真っ黒ながら、何れも手の込んだ装飾美を施され、往時の旺盛がしのばれる。
面白い所では、現在のミシュランブックに通じる「料亭ランキング」が残っており、角屋は、祇園の二軒茶屋(現在の中村楼)に次ぐ、堂々の2位
気になったのは、とてつもなく広く沢山が宴会できるので、トイレがどこにあるのか? ガイドに聞いたが答えを得られず
たっぷり一時間見学。 これは相当満足度が高い。
【壬生村】
6. 壬生寺
壬生塚に芹沢鴨と平山五郎の墓があるということで、300円払って入ってみたが、いかにも復元墓石でありがたみが無かった。
また、近藤勇像に合わせて、新選組結成160年(令和5年)を記念して、副長土方歳三の胸像が設置されていた。 こちらは、アニメや映画のフィギュアで知られる立体造形家タナベシンさん作で今風イケメン。
7. 八木家 (抹茶付きで1100円)
新選組の前身「壬生浪士組」の居候宅 芹沢鴨が暗殺された奥座敷を見学
8. 旧前川邸
八木家よりも山高俊太郎の拷問(東の蔵)、芹沢鴨の暗殺、山南敬助の切腹などの舞台となった新選組の聖地ながら、公開されておらず外からの写真のみ
9. 山南敬助の墓がある光緑寺 中には入らず門前で写真
【京都三条】 ちょっと遠いので、大宮から四条河原町までバス移動
10. 三条大橋 疑宝珠(ぎぼし)の刀傷
11. 池田屋跡地
門前の石碑
現在は、居酒屋チェーン「はなの舞」
店内の装飾は 太秦映画村
およそ半日京都市内を歩いたが、歴史探訪はなかなか楽しかった。 最後は池田屋でビールで締めとした。