前回目標設定について書きましたが、もう少し考えたいと思います。
会社の目的に合わせて目標を設定する、と書きました。
目的については別に書くことにします。
一倉定先生は目標について「優れた目標は会社の存続と発展を約束し、凡庸な目標は会社を破綻に導く」と書いています。(「ゆがめられた目標管理」)
先生は目標を説明するために一冊の本をお書きになっているのです。目標の設定はそれほどの大テーマです。
ここで、同じように書くことはできませんが、要点を私なりに書かせていただきます。
まず、財務目標としてまず利益を検討しましょう。事業を継続するためには利益が絶対必要だからです。利益とは何か、窮境企業が窮境を脱出するための事業計画では無駄な支出をできるだけ抑えて、キャッシュフローをとにかく確保する、という計画となることが多いのですが、それでも窮境において人員削減をしすぎたため、次に巡ってきたチャンスに十分対応できなかったという事例も有ります。何を削減してもよいか、は重要な判断です。
松下幸之助は松下電器の売上がゼロとなった時にも従業員を解雇せず雇い続けました。その結果従業員が自分たちも何かしなければという気持ちとなり、回復期に一気に在庫を一掃し、急激な売上増加を達成できたのです。
利益というのは、先にも述べましたが従業員に平均以上の給料を払ったうえで、さらに未来の事業の準備のための一倉先生のおっしゃる「未来事業費」も支払った上での利益なのです。
そのように定めた目標利益は会社が生き延びるために絶対必要な利益ですから、絶対達成しなければなりません。そのために何をすればよいのか、どうしたら達成できるか。
それが事業計画となるのです。