野田氏切れぬ立憲の体たらく | 平野幸夫のブログ

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ギリシャ語を語源とする「クロニクル」という
言葉があります。年代記、編年史とも訳されま
す。2014年からの独自の編年記として綴りま
す。

内閣支持率が20%台に急落しても

野党第一党の立憲民主の支持率が

一向に上がらない。国を壊し続け

た「アベ政治」を継承した岸田政

権に対決する姿勢が希薄であるか

らだ。野田佳彦元首相の国葬参列

を許したり、政権に擦り寄る芳野

友子連合会長とできないのはその

表れである。野田元首相は近く国

会で安倍元首相の追悼演説まで引

き受けたという。野党は政権に対

峙するのが使命なのに、二人は「

敵に塩を送る」利敵行為を自覚で

きない。まさに「獅子身中の虫」

のような存在ではないか。これで

は二人と決別できない立憲の支持

が広がるはずもない。

党幹部の欠席を決めた立憲が最高

顧問の野田元首相になぜストップ

をかけられないのか。「葬儀に出

ないのは自分の人生観から外れる

」と個人の思いを述べて参列した

野田元首相を止められなかったこ

とがこの党の弱さである。201

2年、「社会保障と消費税の一体

改革」を安倍氏に約束させたこと

を口実に、事前の予想で惨敗必至

の無謀な衆院解散に踏み切ったの

が野田元首相である。案の定、政

権与党の民主は173人が落選す

る歴史的敗北を喫した。政権を取

り戻した安倍新首相はずっとこの

約束を反故にし続けたのである。
野田元首相は民主にとって「第一

級の戦犯」であり、除名こそふさ

わしい。

そんな人物に立憲が今も最高顧問

のポストを与えている。首相への

約束を守らず、政権を奪い取られ

た安倍元首相に国会で弔辞を送る

など、政治家としての資質を疑い

、言葉を失うほどだ。「人間とし

て」というなら、公の場でなく、

個人として手を合わせたら良いは

ずだ。

今朝の朝日新聞政治欄に立憲の小

沢一郎議員が野党第一党の役目を

記者に聞かれ、「間違った政治に

対して、野党は小異を捨て、まと

まって毅然とした態度を取るべき

だ。……国の将来を左右する問題

については、政治家たるもの、体

を張って命がけで反対しなければ

ならない。それが野党の仕事」と

述べていた。その通りだろう。

権謀術数を駆使して自民党を一時

野党に転落させ政権を奪取したか

つての実力者の言葉は重い。今は

無役といい、立憲執行部がしたた

かに政権交代を目指すなら「悪知

恵が働く」小沢氏こそ、最高顧問

に据え、党勢拡大のための助言を

聞くべきだろう。

もう一人、決別すべき人物は野田

元首相と同じ国葬に参列した芳野

友子連合会長だ。組織内でも批判

が高まり、芳野会長は「問題があ

るとの立場に立ちつつ、弔意を示

す一点においての判断だった」と

釈明を強いられた。傘下の産業別

労組は反対声明まで出していたの

に、政権与党に擦り寄る独善的な

振る舞いに対する振る舞いへの怒

りはなかなか収まらないだろう。

国葬だけでなく他にも麻生太郎元

首相らと食事を共にするなど、自

分が置かれた立場を忘れ、繰り返

される愚鈍な言動を止められない

。連合という組織の衰退ぶりがそ

こに表れている。

「提案型野党」を掲げていた立憲

の泉健太代表は党内から批判が高

まり、交替論まで出ていた。危う

さを感じたのか、衆院の代表質問

では細田博之議長に直接統一教会

との関係を質問するなど、わずか

に気概を示した。

しかし、細田議長は依然、記者会

見を拒否、また釈明を書いた紙切

れを議会運営委員長を示し、委員

長がそれを記者会見するという。

驕りきったふざけた対応ぶりだ。

この「伝言ペーパー」で済まそう

とすれば、世論のさらなる怒りを

呼び起すだろう。

    【2022・10・7】