Culture refers to the knowledge members of a given group are thought to more or less share.

 

(東京工業大学 前期 2010年 出題)

 

Interpretation.

英文を読む上で大切なことは、その文章の主語と動詞を特定することです。今回の例文で、動詞となり得るのは、refers, are thought, そしてshareです。ここで、文頭にあるCultureという単語に着目します。Cultureに冠詞が付いていません。また、Cultureのあとにはsも付いていません。つまり、ここで使われているCultureは、抽象名詞であり、かつ、単数名詞である、ということになります。単数名詞をare thoughtやshareで受けることは出来ません。また、shareの前には、more and lessという表現を挟んで、toが置かれており、このことも候補から外れることを意味しています。したがって、この文章の主語はCultureであり、動詞はrefers であると特定することが出来ます。この文章の骨格はCulture refers to the knowledge.(文化とはその知識のことを指している。)であることが読み取れます。

 

文章の骨格部分を特定することが出来ましたので、members of a given group are thought to more or less shareの部分は、後ろからknowledgeを修飾している、ということが想定されます。その考えが正しいかどうか検証してみましょう。the knowledgeは名詞でmembers of a given groupは名詞句です。この2つの間には単語が存在していません。したがって、この2つの間には関係代名詞が省略されていると考えられます。次に、このかたまりの中で、動詞となり得るのはare thoughtとshareです。そしてshareの前には、more and lessという表現を挟んで、toが置かれており、to shareで不定詞を形成している、ということが分かります。このことから、members of a given groupがこのかたまりにおける主語であり、are thoughtが動詞である、ということが分かります。Member of a given group are thought to share the knowledge. (ある条件で括られた集団に属する人員はその知識を共有していると考えられる。)で意味が通ります。また、ここで使われているbe thought to do(何々すると考えられている)という表現は、think somebody to do(誰かが何々すると考える)という表現が受け身になったかたちです。

 

最後に残ったmore or lessは副詞としてshareを修飾しており、「大なり小なり」という意味です。

 

Translation.

文化とは、ある条件で括られた集団に属する人員が、大なり小なり共有すると考えられている知識、のことである。