こんにちは!

 

どうでもいい話ですが、最近、アーモンドミルクにハマっております。

 

調べてみると、世の中はずいぶん前から「アーモンドミルクブーム」がきていたんですね!

 

わたしのところへは、今、きました。笑

 

鼻を抜けていく香ばしさがクセになってしまい、やめられません!

 

今もアーモンドミルクラテを飲んでいます。

 

ビバ! アーモンドミルク!

 

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さてさて。

 

事務所のインスタを更新しました!

 

11回目の更新です。

 

そろそろこのインスタ投稿も終わりが近づいてきたように思います。

 

でも、この投稿が楽しくて、ちがうカタチでもいいから続けていきたいなぁ、と思っています。

 

日記感覚でもあり、創作感覚でもあり。

 

とても楽しい投稿。

 

今日もブログの方に載せていこうと思います!

 

どうぞ、お付き合いくださいませ!

 

 

♦︎

 

 

この話は、すべて嘘の話です。

信じないでください。

 

 

♦︎

 

 

 

 

 

 

 

 

わたくし、昨年からずっと「心」を失っていたんです。

 

 

なにをするにしても感動しない。感情が動かない。喜怒哀楽が消えてしまっていました。

 

 

嬉しいことも悲しいことも、すべて「事実」として受け入れるだけで、そこに心が伴わない状態。胸にポカンと穴が空き、そこから体内で起こる化学反応のすべてが垂れ流れていってしまう感じだったんです。

 

 

原因は、ハッキリしていました。

 

 

ウミガメです。

 

 

ヤツがわたくしの心を奪い、以来ずっと沖縄コバルトブルーの海の中に、わたくしの心は沈んでいたんです。

 

 

♦︎

 

 

2023年、夏。

 

 

初めて行った沖縄・阿嘉島。

 

 

わたくしが楽しくシュノーケリングをしている最中に、突然、そのウミガメは現れました。

 

 

「やぁ。元気だったかい?」

 

 

ウミガメは口をパクパクと動かしながら、たしかな声を発していました。

 

 

わたくし茫然自失。

動くこともできません。

 

 

海に浮かびながら、じっとそのカメを見つめていました。

 

 

ウミガメは返事をしないわたくしを見るとフガフガと笑い、自宅のロビーでくつろぐようにサンゴに群生する海藻をはみだしました。

 

 

そして「ああ、美味かった」と言うと、今度はこちらへ近づいてきました。ヒトを恐れる様子もありませんでした。

 

 

ウミガメは、わたくしの顔のすぐ横を通過。さらに耳元で「ごちそうさま」と意味深に囁きました。海藻に、ではなくて、わたくしに言ったのです。

 

 

振り返ると、カメは青の濃い方へと消えていきます。

 

 

その背中が見えなくなったかと思うと、「オレの名前は八右衛門だ。また会いに来い」と、海中に響き渡るような綺麗な声が降ってきました。

 

 

その瞬間、大きな波が押し寄せ、胸にヒンヤリするものを感じました。見ると、わたくしの胸にポッカリと穴が空いています。

 

 

――なに、これ

 

 

穴を認めた途端、コバルトブルーの景色はセピアに染まり、分かち合うはずだった喜びは、無味無臭の味気ないモノへと変わっていきました。

 

 

ヤツはとんでもないモノを喰らっていったのです。

 

 

わたくしの、心です。

 

 

 

 

 

 

 

 

♦︎

 

 

あの日から、八右衛門をずっと探していました。

 

 

雨の日も、風の日も。

 

 

何度も沖縄の海へ行きました。

 

 

ですが、簡単には見つからず、気付けば一年の月日が流れていました。

 

 

♦︎

 

 

ついにヤツが現れたのは、2024年・夏のこと。

 

 

沖縄・座間見島の海。

 

 

魅惑的なサンゴ礁と遊ぶように、八右衛門は悠然と泳いでいました。なぜ、この日に現れたのか、さっぱり分かりません。いつもと変わらない、本当に平凡な日のことでした。

 

 

わたくしの背筋に、緊張が走ります。

 

 

「おぉ、久しぶりだな」

 

 

八兵衛はこちらに気づくと、深みのあるテノールを響かせました。その声は、海の透明度を一層際立たせるような心地よさがあり、聴く者の心を惹きつける力がありました。

 

 

でも、わたくし、気を抜くことはありません。この一年間の想いをぶつけるように叫びました。

 

 

「ボクの心、返せよ!」

 

 

「おまえ、なんも成長してねぇな」

 

 

八右衛門は、一年前と同じようにフガフガと笑っていました。

 

 

「必死こいて探して、ようやく見つけた相手に《ボクの心、返せよ》だなんて。ほんと、ぬるい奴」

 

 

八兵衛は、気持ちよさそうに体をクルリと旋回させると、わたくしを囲むように泳ぎ、言葉を続けます。その言葉は波となり、海全体に広がっていきました。

 

 

「心ってのはな。奪うものなんだよ」

 

 

胸がズキンと痛みました。

穴が空いているはずなのに。

心を失ってるはずなのに。

 

 

「許可なんていらねぇんだ。奪うか、奪われるか。ただ、それだけだ。本気なんだったら、なにも言わずに奪いに来いよ」

 

 

八兵衛の声が、わたくしの感情のナニカに触れるのが分かりました。

 

 

すると手の中にドロを握ったような感触が生まれました。見ると、指と指の間にヒレができています。目を見張りましたが、そこに疑問はなく、むしろ不思議な力と自信が湧いてくるようでした。

 

 

このまま少し手をかくだけで、海そのものを掴めそうです。

 

 

「本気になれねぇヤツが、言い訳すんじゃねぇ!」

 

 

次の瞬間、わたくしは、その海を投げるようにして、八兵衛に猛突進しました――。

 

 

 

⭐︎

 

 

 

 

最近わかってきたのは、わたくしの頭の中は、ずいぶん幼稚だということです。いったい、なにを投稿しているのでしょうか……ね。

 

 

来週あたりには、少し真面目に〈ドラマの話〉をしようと思います。

 

 

そろそろ、このインスタも終了の足音が聞こえてきました。

 

 

どうか最後まで、よろしくお願いします!

 

 

では、また来週。

 

 

 

 

 

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