新年明けましておめでとうございます。


ーーーあ、どうも。おめでとうございます。本年も宜しくお願いいたします。


新年早々こうした場を設けていただきありがたいです。今日は、舞台「アーリントン」について、そして、今年の抱負などもお伺い出来たらなと思っています。


ーーーいやいや、こちらこそ、ありがとうございます。宜しくお願いいたします。新年早々、大変ですね。色々お答えできるように頑張ります。


では、早速。まずは、2020年から振り返っていただきたいと思います。2020年はどんな一年でしたでしょうか。


ーーー振り返るんかい!(笑) うーん・・・。難しいですね・・・。悲しいことが多すぎた一年でしたね。死が多すぎた気がするというか。もちろん、身近な死も普通に経験してきましたが、うーん・・・、それにしても、やっぱり多すぎた。そして、自殺についてなど、色々な死について考えましたね。僕は、「乗り越える」という考えが一ミリもないので、ずっと考えてしまうと思うんですが、まあ、そういうモンだと思います。人生って。


そうですねえ。世の中も未曾有の事態に混沌としていました。それでも、平埜さん自身にとっては、事務所が変わったりと、色々環境が変わった大きな一年になったように思うのですが。


ーーーそうですね! 世の中があまりにも大変になりすぎて、全部かき消されちゃった気がしますが(笑)。まあまあ大きな決断だったんだけどなあ(笑)。でも、正直、こんな大変な世の中が背中を押してくれた部分も間違いなくあるので、なんともね。


私も含め、地球人全員にとって環境が変わった一年でした。

さて、年が明けて、2021年。早速、舞台「アーリントン」が始まりますね。


ーーー多分、舞台の稽古中に年をまたぐのが初めての経験なんです。だからなのか、年を越した感覚が全くないんです。面白いですよ。


2019年から2020年は、舞台「常陸坊海尊」で年をまたぎましたね。


ーーー確かに。2年連続KAAT公演で年越ししてるんだ、僕。

これは、完全に勘違いだと分かってるんですけど、稽古で年越すと、親近感みたいなものがグッと増すんです。一緒に年越したね! 的な(笑) 年越す瞬間は皆バラバラなのにね(笑)。バカみたいでしょ。でもさ、2020年の終わりギリギリまで一緒にいて、2021年もすぐに会うってさ、なんか、ドキッとしないですか?(笑) 稽古中ってのが、ミソな気がするんだよなあ。


・・・・・。


ーーーいや、勘違いって前提で話してますし。あくまで僕の勝手な感覚なので(笑)。しかも、今回の「アーリントン」は、2020年4月に上演する予定だったんです。それが、中止、延期になったこともあるので、1年近く一緒にいるような感覚なんです。だからさ・・・、それで年越しってのもあってさ・・・。


改めて、「アーリントン」の話を伺いたいと思います。今回の作品はどういったお話なんでしょうか。


ーーー難しいんですよね。そういう質問。うーん・・・。


明かりがつくと、部屋にいる一人の女性。その隣の小さな部屋には一人の男性が。彼の部屋にはモニターが沢山あって、モニターには女性の姿が映されている。
そう、女性は監視されているのだ。
そして、男性は彼女を監視している。
この二人は一体なぜここにいるのか!?
そして、突如現れる、もう一人の女性。
彼女は静かに「最期の踊り」を踊る。
この3人はどんな因果でここに集まったんでしょうか!? そして、小さな小さな愛の風が吹くとき、そこにはどんな景色が広がっているのか!?


的な話かな。伝わらないなあ。でも、台本のト書きがとっても細かくて、映像も音楽も沢山入ってきて、エンターテイメント作品になる気がしています。


なるほど。確かに、抽象的な説明すぎて分かりにくいですね。


ーーーだって、ネタバレに・・・。なぜ、監視されているのか、なぜ、監視しているのか。踊りの意味はなんだったのか。観劇したら答えが分かると思います(笑)


分かるんですか? ミステリー要素もあると?


ーーーそういわれると、確かにミステリーかも(笑)。ちなみに公式ででのストーリーはこんな感じです。


高いビルのなかにある、待合室。

若い女“アイーラ”はそこでずっと、自分の番号が呼ばれるのを待っている。

隣の部屋では“若い男”がモニター越しにアイーラを見ている。

彼はきょうはじめてそこへ仕事にやって来た。

壁をへだてて、ふたりの心が静かにゆれる。

やがてアイーラは自分の運命を知る。

そして彼女の番号がきたとき、男はとほうもない決断をする。

それは・・・。


うん、やっぱり、公式の方が面白そうですね。


そうですね。平埜さんはもっと、文章を勉強するべきだと思います。では、次に稽古の状況や共演者の方々について伺いたいと思います。


ーーーあ、はい・・・。



続く。