(前回のバンコク記事より続く)

昨日の古代インド/ウッジャイン(その3)は、タイに行く前に予約投稿していたのを忘れてしまっていたので、バンコクの記事の中に唐突に紛れ込んでしまい失礼しました。

さて、今回のバンコク行きの天王山です。

前回、JJ(チャトゥチャックウィークエンドマーケット)で知り合った二人とライン交換したところ早速オファーがあり、再度出かける事になりました。

先ず、JJ手前のカンペンペート通りに面して小さな店を構えるペッチ君。



前回書き忘れましたが、イサーン(東北タイ)の虎舌銭(Hyut money)も供給過多との事(日本のオークションでは、タイの古銭では珍しく良く見かけますが)。彼も結構在庫持っています。



彼曰くの古代ミャンマー/ピューの「New Arrival 」から2枚だけ買う事にしました。





しっかり約束のブツを準備してくれていました。アジアあるあるですが、当日、更に「新着」のオファーありましたが、良いものはありませんでした。


入手したものは、フルと4分の1ユニット各一枚です。




① フルユニット(80 rattis)、9.46g/30.1mm
表面の太陽の光条が上下7條づつ(通常6條)。

② 1/4 ユニット(20 rattis)、2.27g/21.3mm)
表面の太陽の光条が、上4條、下3條。裏面は古いタイプのコインにオーバーストラックしたらしく、縁にドットの形跡が残っている。この様なオーバーストラックものはピューコインでは初見。

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しばらく、相方の買い物のお供。

JJの普通の写真です。(人がいない時を狙って撮ったので、写真の人影はまばらですが、本当は大混雑です。タイのハンディクラフトは昔よく買っていましたが、大量の雑貨/衣類/お土産物等とたくさんの買い物客を見ると、こんなにたくさん物を作って買ってどうするのだろうと思ってしまいます。→逆に、コインばっかり買っている自分は一般の人から見ると相当変だとは思いますが。)






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さて、キティーちゃんとの約束の時間です。


鴨がネギ背負って来たとは思ってないよね?



キッティーちゃん、こと、Joeは、元々弁護士で、あのタイコインのリジェンド/大御所のロナチャイの法律事務所で働いていたとの事。


話が脱線しますが、この数日前にロナチャイの会社で、彼に4年振りに再会した写真です。



彼も80才超えて、馬鹿でかい金庫二つがコインでいっぱい。もう買うものが無いので、コインへの情熱は減退している様です。あれほど毎週熱心に通っていたJJにも三年行ってないと。


以前は仕事そっちのけで、就業時間中も(社長ですから)コインをいじり回して、コインの話が止まらなかったのが、真面目に仕事していました!


この写真を彼が自身のFBに投稿したらしく、キティーちゃんや他の業界人から「おまえロンの友人か?」といつの間にか箔がつていたようです。


話が逸れました。で、収穫です。


まず、この二枚は、彼の友人のコレクションを「マッチングサービス」で買わせてもらったものです。




左: 小型シリアム銀貨(ミャンマーマルタバン湾出土と思われる)、8.69g/24.9mm


通常のものより一回り小さく軽いタイプ。未保有。図録にはありませんが、私も一度だけ店頭で見かけたものの買い損なっていたので、今回出会って目出たく入手となりました。彫りの深さや風合いは通常タイプと異なります。


右: ドバーラバティ銀貨フルユニット

9.18g/29.1mm, ref. Mitchiner SEA 625, Mahlo 63.1.3


表面: 法螺貝の開口部が左向き(ミッチナー風に上下逆に見て)。辺縁ののドット27個。


裏面: スリバッサ左上に中空円、右上に三日月。左横に金剛杵(バジュラ)、右横にカマラ(fly whisk)下に右向きの魚。スリバッサ内部にシンボル無し。


これは既保有ですが、ドバーラバティ銀貨では珍しくコンディションが非常に良く、シンボル全てが明瞭。特に魚の目までくっきり。


売り手とギリギリまで価格交渉したのですが、20年位前はかなり高かったのが、市場に殆ど出ない割には最近はかなり値崩れしている為、結局売り手は涙を飲んで手放す形になりました。コンディションが良いので、当方もギリギリ許容範囲内での天井価格ですが、交渉妥結後の売り手の悲しそうな顔を見ると同じコレクターとして心が痛みました。後からキティーちゃん曰く、必要に迫られてコレクションの殆どを手放しているが、これが彼にとっては一番お気に入りで、ほぼコストでの売り渡しになったとの事。残酷ですが、良いものが入手できました。


尚、ドバーラバティ銀貨は更に3枚キティーちゃんからの直売品があったのですが、やはり高い時代の価格ベースから降りてこないのでブレークしました。こちらの方がタイプ的には未保有の可能性高かったのですが…。残念。


昨晩、過去4ー5年のオークション結果を調べてスクショで準備して交渉に臨みましたが、彼は2005-6 年頃の落札結果を印刷して持参していました。さすが元弁護士。抜かりない。理屈上はこちらの言い分が道理に適っている筈ですが、裁判では無いので、双方の価格合意なければディールになりません。


そして、タイ南部大型錫銭へと舞台は回ります。


(続く)


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