「認知症」になりますと、ものを考えることにも障害が起こってまいります。

具体的なものとして、次のような変化が現われます。


① 考えるスピードが遅くなる


 逆の見方をいたしますと、時間をかければ、自分なりの結論に至ることはできます。

したがって、急がせないことが大切です。


② 二つ以上のことがかさなりますと、うまく処理できなくなる


 一度に処理できる情報の量が、減ってまいります。

こちらの方で念を押そうと思って詳しく説明しますと、かえって、ますます混乱してしまいます。

必要なところを、シンプルに表現することが肝要です。


③ 些細な変化でも、いつもと違うできごとのため、混乱を起しやすくなる


 お葬式など、いつもと違う不自然な有様や、配偶者や家族の入院で混乱してしまったことをきっかけで、「認知症」が発覚するケースもあるようです。


④ 観念的な事柄と、現実的、具体的な事柄が結びつかなくなる


 「倹約は大切」と言いながら、たとえばセールスマンの口車に乗ってしまい、高価な買い物をしてしまうこともあります。


 また、メカニズムが理解できなくなります。

自動販売機や交通機関の自動改札、銀行のATMなどの前では、まごまごしてしまいます。

全自動の洗濯機、火が目に見えないI H機器なども、勝手が違い、うまく使えなくなります。


      行政書士  平 野 達 夫

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