母と私は、祖母名義の土地の家に住んでおり、先日祖母が亡くなるまでは、3人で暮らしておりました。
亡くなった祖母の相続人は、母と叔母の2人です。
私の母は、毎日付きっ切りで祖母の介護をしておりました。
一方叔母は、まったく祖母の面倒を見ることはありませんでした。
そのようなことから、母と叔母の関係は、日頃から悪化の状況にありました。
ところが、叔母は祖母の相続にあたっては、自分にも持分があることを理由に、私たちが住んでいる家を壊して、土地を分割するように要求してきています。
私たちは、叔母の要求に従わなければならないのでしょうか。
そうですね、この場合、必ずしも叔母さんの要求どおりに、家を壊してまでも土地を分割する必要はありません。
確かに、法定相続分として叔母さんには、2分の1の持分があります。
そうすると、お母さんと叔母さんが同じ家に住むか、叔母さんが言うように家を壊してでも、土地の半分を叔母さんに渡さなければならないようにも思えます。
しかし、一緒に住むことは現実的ではなく、お母さんとしても、現在使用している土地の半分を渡すことには難しいものもありますし、強い抵抗もあるはずです。
遺産分割の方法は、いくつか考えられます。
このケースでは、「代償分割」の方法をとれば、家を壊して土地を分割することはありません。
すなわち、お母さんが土地と家の現物を取得して、一方の相続人である叔母さんに金銭等で対価を支払う方法です。
問題は、相続財産分の対価を支払うための代償金等を用意できるかどうかにあります。
行政書士 平 野 達 夫
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