Q 家庭裁判所から後見事務の状況について、書面による
報告を求められました。
どのようにすればよいでしょうか。
A 家庭裁判所から所定の時期に、「後見事務報告書」,
「財産目録」及び「収支状況報告書」の用紙が送られてきます。
後見人は、これらの用紙に被後見人の現状と財産管理の状況
を記入し、資料を添えて返送します。
先ずは、後見人は、被後見人の生活状況と財産の管理状況の報告することから始まります。
家庭裁判所は、それら報告を見た上で、資料の追完を求めてくることもあります。
時には、後見人が、家庭裁判所に説明に赴くこともあります。
「後見事務報告書」は、被後見人の健康状態、住所、入院先の変更、その他重要事項等についての報告記載です。
施設への入所、生命保険金の受領、不動産の売却等の重要事項は、具体的に資料を添えて報告します。
近時その予定がある場合も、勿論報告する要があります。
各報告の記載にあたっては、予めの送られてくる「記載例」に従がいます。
不動産については、売却、担保設定など変動ある場合は、「登記簿謄本」や「固定資産評価証明書」など、変動の内容・結果が分かる資料を添付します。
また預貯金、保険契約、金融資産については、回答時の現在高を記入し、通帳、株券、保険証書、契約書等のコピーを添付します。
住宅ローン、借入金などの負債については、やはり回答時の残高を記入して契約書のコピーや残高証明書を添付します。
続いて「収支状況報告書」の記載ですが、前回報告時以降、現在までの間の収支状況を報告します。例えば新たな収入として、不動産の売却、保険金の受領、資産の変動を伴った収入などは、やはり資料の添付が必要です。
支出ですが、必要に応じて領収書のコピーなどを添えます。
尚、全ての資料のコピーは、A4判の縦の用紙にコピーし、実物と同じ大きさに切ることなく、余白があるままであることを覚えておきましょう。
財産管理は、報告後も更に続きます。
大変手間のかかることも出てきますね。
家庭裁判所から「後見事務報告」を求められた時は、何時でも報告し易いようすることです。
そのためには、常日頃から領収書等の資料を、しっかりと保存しておくことです。