20年悩んでようやく答えがでました。

それはなぜ自己犠牲が起こってしまうのかということです。

 

私は20代の頃仕事で自己啓発本を読み漁っていた時期があります。

社長の成功哲学や海外の本、スピリチュアル関係など

幅広く読みましたが、必ず出てくるのが、「人の役に立つ」という言葉です。

 

今でこそ「自分を大切にしましょう」という考え方が

もてはやされていますが、20年前は「利他の心」が主流でした。

 

きっとその時代の反動で自己犠牲で疲弊した人に

「自分を大切にしましょう」という言葉が刺さったのでしょう。

 

私も20代は広告業界にいましたので、

かなり自己犠牲的な生き方をしていました。

仕事というと自分の時間を切り売りするような感覚でした。

 

ですが、この感覚に陥っていく時のパターンというのがあるのです。

それは「仁」と「信」が育っていない人が他人を優先していくと

まるで自己犠牲をしているかのようなそんな気持ちになってしまうのです。

 

これはエネルギーの話です。

他人に尽くすとエネルギーが枯渇していくような感覚がある人は、

ぜひ参考にして欲しい話です。

 

エネルギーというのは大体が陰陽五行で説明がつきます。

「仁」というのは陰陽五行でいうなら「木」に相当します。

「木」とは木が芽吹いていくようなそんな上向きのエネルギーです。

 

種というのはふんだんに水が与えられ、太陽の恵みを十分に受けると、

初めて肥よくな大地から芽をだします。

この芽が育っていく時のエネルギーこそが「木」です。

 

すくすく育っていくには周りの助けが必要で、

そうやって周りに愛されることで、自分自身を愛することを覚えていくのです。

 

ですので「仁」の神髄というのは自分自身を愛することなんですね。

自分を大切にしていない人は自己肯定感が低いものですが、

まず活動するに十分なエネルギーが自身に蓄えられているかどうか

というのが一つのポイントです。

 

ただ「木」の気が過剰になるとだんだん自己中になっていくのですね。

残業キャンセル界隈なんて言葉もありますが、

行き過ぎた木は人から信頼を失っていきます。

 

つまり自分を優先しすぎるがあまり白い目でみられるということです。

遊びの約束をしていたのにつまらなくなって途中で帰ったらドン引きしますよね。

これが続けばたぶんこの子は周りから人はいなくなるでしょう。

 

で、本題です。

今多くの現代人は人と自分のどちらを優先すべきか綱引きをしていると思うのです。

 

ここで第二のポイント「信」というエネルギーが出てきます。

これは五行でいうなら「土」に相当するエネルギーです。

 

どんな力かというと、これは「信頼」のことです。

人を信じる心もそうですし、自分を信じる心もそうです。

ここが育っていないと、木で蓄えたエネルギーが人に尽くすことで

減っていってしまう感覚に陥るのです。

 

「土」というエネルギーは母なる大地のエネルギーです。

人間がいくら怒って地団駄踏んだり、飛び跳ねたりしても、

地球は怒り返してきませんよね。

 

母親が遊んでいるのを遠くで見守っているときの慈愛に満ちた眼差し、

子供を信頼し、全てを赦しているあのエネルギーが「信」のエネルギーなのです。

 

で、「信」の神髄は何かというと自己信頼です。

自己信頼についても「自分のどこを信頼するのか」を丁寧に説明したいのですが、

これは、「どんな状況になっても自分なら大丈夫」と決めることです。

 

自分が自分をどう見るか、

前提が違えば起こる結果も変わってきます。

 

だから例えどんな状況になっても私なら大丈夫、私だから大丈夫なんだと

心の奥底で分かっている、自分を心底信頼しているエネルギー状態を作るのです。

 

私なら例え一人になったとしても絶対に大丈夫とか、

私なら例え過酷な状況に陥ったとしても絶対に楽しめるとか、

私なら体力的にも精神的にも少々のことが起きても笑い飛ばせる

 

この自己信頼が弱いと、エネルギーの引っ張り合いになってしまう。

 

アイツが私にひどいことをしたとか、

職場に行くとエネルギーがダウンするとか、

自分を大切にする選択しかもう絶対にしない!

 

みたいな頑なな世界に入っていってしまう。

勝ち負けや奪い合いの世界ですね。

ここは不自由で疲弊していきます。

 

ここにいる間は本当の成長はないんですね。

また、五行には「金」というエネルギーがあります。

これは「義」に相当します。大義や忠義の義ですね。

 

世の中に自分を捧げていくようなそんなエネルギーです。

例えるならば侍のような感じですかね。

 

この社会に自分を捧げていくことによって

人は魂の成長をしていくのです。

 

ただここを行うには「仁」と「信」のエネルギーが育っていないと

やることなすこと楽しめずにまるで自分だけがつらいような気分に陥ってしまうということです。

 

このエネルギー構造を理解しておくと、

自分が今どこのエネルギーが落ちていて、

何をする時期なのかが見えてきます。

 

「仁」が落ちていたら好きなことをする時間を作ることだったり、

「信」が落ちていたらスキルを磨いたり、状況を整理して優先順位をつけたり、幸福像を描いたりすると育ってきます。

 

ま、本当はスキルが何もなくても私の人生大丈夫と決めてしまって、そのように振る舞い、過ごしていくと、自分と、自分に与えられた脚本に対する信頼が勝手に育っていくんですけどね。

 

ということで今日はここまで。