仕事をしながら、何気なくラジオを聴いていた時のこと。。
いろいろな裁判を傍聴して、それをネタにもしているという芸人さんがゲストで出ていた。。
特に気にもしていなかったが
その芸人さんが披露していた話のひとつに突然引き込まれた(ノ゚ο゚)ノ
最初から注意して聴いていなかったのであやふやな部分が多いけれど
心を打つ話だったので記したい
事件は、ある男性がスーパー(?)で盗みをした、というもの。
A:被告人
Q:裁判官他 質問者
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Q「何故、盗みをしようと思ったのですか?」
A「墓参りに行ったので、お金が無くなってしまったったからです」
Q「資料を見ると日雇いで収入を得ているようですが、何故、定職につかないのですか?」
A「職に就いても長続きしないんです。気力も体力もありません」
Q「お墓はどこにあるのですか?」
A「長野です」
Q「その日暮らしでお金もないのに、どうやって(東京から)長野まで行ったのですか?」
A「徒歩です」
Q「???どうやって?」
徒歩という答えが返ってくるとは思ってもいなかった裁判官。。。
A「こうやって…」
答えに困った被告人はその場で歩くジェスチャーをしながら答える。。。
Q「片道どれくらい、かかったのですか?」
A「4日です」
Q「往復で約一週間…仕事が出来ず、お金が無くなった、ということですね?」
A「はい、そうです」
Q「寒くはなかったですか?」
A「うぅ~~ん、そうですね…あ。軽井沢辺りでは少し寒かったです」
Q「あなたは冒頭、気力も体力も無いと言いましたが充分ありますよ」
A「はい」
以上。。
番組中のナビゲーター二人は大いにウケ、笑いが絶えず
さらっと次の話題に移って行ったが
私はこの話に笑うどころか
なぜか。。。
涙ががあとからあとから溢れてしまった
どんな理由があったにせよ
他人の物を盗むのは悪いこと。。
しかし。。。
彼が、お墓参りに行きたい、だから行った
その気持ち自体には何の曇りも打算もなく
とても純粋で清々しく美しい
それをすることによって
自分を良く見せようとか
褒められたいとか
認めて欲しいとか
何も無かったのだろう
守るもの
執着も
無かったのかもしれない
でも彼は
とても大切な素晴らしいものを持っていると思う。。。
定職が見つからないというのは
彼がダメな人間だということでは決してない
計画性をもって行動するのは苦手かもしれないが
彼の良さを発揮出来る場所は必ずあると思うし
あって欲しいと思う
そんな場所に早くたどり着き
お墓参りに行きたいと思った時に行くことが出来
帰ってきたとき
もう二度と泥棒さんにならなくてもいいようになって欲しいと願う。。
ちっぽけな私だけど
あなたの「真っすぐな想い」応援したいな。。
見ず知らずの人だけど
出会うことが出来て嬉しかった
何か…温かい気持ちになった気がします。。ありがとう