氷艶、私は初めて観たの。

・・・だって、ずっと出演してたからっ☆ぺろ


と、てへぺろ的に書き始めるのは

本日観劇した、氷艶2024の感想である。


初めて宮沢賢治さんの「銀河鉄道の夜」を

読んだ日の感覚を、今でも覚えている。


長い夢をみていたような

でも確かに、その人がいたと分かる。


なつかしい今が

ぼんやりとはっきりみえるようで

ずっとこのまま そこにいたくて

泣き出しそうになるのだ。



「氷艶 hyoen2024 – 十字星のキセキ –」は

宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」をもとにした

ストーリー。


今回、私は“銀河の声”として

急遽オファーをいただいた。


氷艶の生みの親T氏からのお願いだった。

氷艶シリーズには、2019年、2021年と

出演していたので

氷艶ファミリーとしての絆が

まだ繋がっているのだと嬉しくなった。


シークレットボイスとして参加したのは

私だけではない。

今回、演技指導として入った

氷艶ファミリーの福士誠治くんもいるとのこと。


劇中曲・アレンジに川井憲次さん

振付に宮本賢二先生、鈴木明子ちゃん

ダンサーのavecooさんのお名前も。


台本を読み、作品と向き合う。

製作陣と緊急リモート会議をしたのち

私の考えとイメージをお伝えし

新たに、脚本の坂口理子さんが言葉を紡ぎ

愛を込めて録音したのが


あの終着駅でながれる “銀河の声”だ。


“銀河の声”のセリフの途中で出てくる

子供の声も、男性の声も

加工をしていない、私の声である。



「氷艶 hyoen2024 」は

演出原案を宮本亞門さんとし

そのバトンをしかと受け取った演出統括の

尾上菊之丞さんをはじめとする

強力なスタッフ人たち、そして出演者たちの

才能の結晶がキラキラと氷上に輝いていた。


今回、スペシャルゲストアーティストとして

楽曲を支えていたのは「ゆず」のふたりだ。

「ゆず」の歌声には、大地や太陽の匂い

空気を切り裂くほどの声のパワーを

感じていただけに

氷×ゆず×宇宙という組み合わせは意外だった。

その分、別々のエネルギーがぶつかり合い

新しい星を生み出すような

創造的な広がりを感じた。


高橋大輔くん、荒川静香ちゃん

村元哉中ちゃんをはじめとする

家族のようなスケーターたち。

こんな素晴らしい人たちと

あの時、一緒に滑っていたのだと

客席から彼らを見ていた私の心は

幸せと誇らしさでムクムクと膨れていた。


長谷川開くん、エリアンナちゃん

まりゑさんをはじめとする

強力なシンガー、俳優陣もさることながら

なんでも出来てしまう

エハラマサヒロさんにも、ただただ驚く。


初めてスケートにチャレンジしている

みんなを見ていて

私も一緒に滑っている気持ちになった。


私のこの足にも、まだ

氷の感覚が残っているようだ。


輝きを放っていた

友野一希さん、島田高志郎さんなどの

スケーターたちが演技、歌までもこなし


氷艶2024は

“スケーター俳優” の誕生が目立っていた。


そして、大野拓朗くんの

さすがの落ち着きに、私の観劇が終始

心安らかでいられたのは間違いない。

澄んだ声が氷上に広がっていく。

惑いはないように感じた。

そのまなざしの中に

トキオが見た、人間の輝きも闇も

ちゃんと映し出されていた。

とても綺麗な涙だった。


終演後の楽屋にて

大野くんと高橋だいちゃんが

ふたりでテクテクと現れ

私たちの前で、ピョーンと

ふたり合わせて飛び上がって見せた。


うん、うん、飛んでいいぞ。

大役、本当に、本当にお疲れ様。

そのがんばりと才能に

思わず焼肉をおごりたいくらいだ。(誰)


明日で終わりを迎える氷艶2024。

出演者のみんなが最後まで怪我なく

このハードな舞台を無事終えられますように。


そして、この作品に関わったすべての人が

“本当の幸い”を見つけられますように。


平原銀河ちゃんはずっと、応援しております。



「氷艶 hyoen2024 – 十字星のキセキ –」

2024 6.10 観劇