猟友会の事務局長なんかになっちゃうと
大変なコトばっかり増えますが、
逆に、ラクになったなと感じるコトも多少はあるのです。
たとえば、最近は銃やスコープについて
質問されることがめっきり少なくなりました。
以前は射撃場の管理人をやっていたせいか、
来る人来る人から、まあとにかく色んな質問を
日々浴びせかけられていたもんです。
とくにスコープのことなんか
ボクは雑誌やネットで何回も何回も何回も解説してきたんで、
思わず、「記事に書いてありますから読んでください」
という言葉が何度喉元まで出そうになったことか。
いや、もちろん言いませんでしたよ(笑)
まあ、相手はお客様ですし、
そこは毎回、ちゃんと大人の対応をしましたけどね。
中にはいきなり事務所の窓を覗き込んで、
「今日は小堀さんに聞きたいことがあって来たんだ」
とかいう人もいたな〜。
でも今は、猟友会事務局で1日中事務仕事をしてるんで、
不特定多数のお客さんが来るということもありません。
それと、立場的に関わる猟友会の幹部というのは
銃やスコープにまったく興味のない人ばかりなんで、
そこはかなりラクになりましたねえ。
そんなボクが、これまで少なく見積もって50本以上の
ライフルスコープを使ったり覗いたりして来た結果、
現時点で最高だと思う物がコレ。
リューポルド2-7×33です。
シンプルイズベスト、
ライフルスコープに必要な最低限の機能だけを残して、
余計なモノは全部とっぱらいました、
とゆー設計者の声が聞こえるような1本。
ボクは最近、対物40mmでもデカいと感じるようになっちゃって、
対物60mmとかチューブ径34mmのスコープとか見ると、
ちょっと気持ちが悪くなるほどなんです(本当)。
ちなみに以前、
リューポルドの対物28mmを使ったことがありますが、
あれはさすがにダメでした。
これがツァイスだと
対物18mmでも余裕の明るさ&視野の広さなんで、
このへんがリューポルドの限界なんだと思います。
倍率7倍だと100m以上で
標的射撃をする場合にかなり不足を感じますし、
対物レンズが33mmってのはギリギリの大きさ(小ささ)でしょう。
また、フォーカス機能がないので視差の問題が常について回り、
精密な射撃には向きません。
だがそこがいい!
なぜならボクは、
そもそもライフルにあまり高度な命中精度を求めておらず、
(おいおい)
100mで3発が5cm以内に集弾すれば、
余裕で合格だと思っているからです。
だって実猟でシカを撃つなら
7倍でも150mくらいまでは狙えますし、
フォーカス機能なんてない方が常にピントが合ってるんで、
発砲までの時間が数秒は短縮されますから。
リューポルドはライフタイムギャランティー。
生涯保証というところがまず素晴らしいです。
ツァイスやスワロフスキーも生涯保証ですね。
これはしっかりとした製品を作っている、
という自信の現れなんです。
以前、割と有名な国産メーカーのスコープを修理に出そうとしたら、
「カタログ落ちの製品なので修理できない」
と断られたことがありました。
そんなに古い物ではなかったんですが、
もちろんそのメーカーが悪いということではなく、
それが普通なんだと思います。
現在、ボクはリューポルド2-7×33を3本持ってます。
サベージM99に載せてるのはVX-1旧ロゴのグロス。
1/2MOAです。
ウィンチェスターM100に載せているのはVX-2新ロゴのサテン。
1/4MOAです。
軽くて頑丈。
実はこれ、簡単なようで他のメーカーには
なかなか真似できないポイントのひとつなんですよ。
M100に載せてるやつと
たった1グラムしか差がないというのも驚きですねえ。
つまりそれだけ均一で精密な加工がされていて、
結局は製品の当たり外れが少ない、
ということになるのです。
最近、メルカリで買ったやつは1/4MOAなんですが、
何やらダイヤルに赤いマーキングが...。
あー。着弾調整をした後、
目盛りの位置が分からなくならないよう
赤く塗ったんでしょう。
まあ、こーゆーの、よくあるコトなんです。
リューポルドのハンティングクラスの製品は、
この切り欠きを使って、
目盛りのプレートをクルっと回せば、
簡単にゼロセットできるんですけどねえ。
うわなんだコレ。
キャップにまでなんか目印つけてある。
たぶん、アライメントのつもりなんでしょうが、
ボクに聞いてくれたらちゃんと教えてあげたのに(笑)
いやー、それにしても、
ビンテージライフルによく似合うなあこのスコープ。
そっか、こうなるとアレだな、
銃がもう1丁必要ですね〜!