ボクは狩猟に使うすべてのライフルの薬莢を、

猟期ごとに新品もしくはワンスファイアーの物と

取り替えることにしています。

 

338ウィンチェスターマグナムの薬莢は

新品があと260本あるんですが、

ひと猟期にだいたい30本くらいは使うんで、

まあ今後8年分以上はあるとゆーコトになりますね。

 

 

 

でも新品とはいえ、

中にはこんなふうに口がベコベコのやつも

けっこう混じってます。

 

 

ま、アメリカ製ですからこんなの当たり前。

 

ネックサイザーで軽く整形しましょう。

 

 

ちょちょいのチョイと。

 

 

だいたい丸くなりましたが、

どのみち1回撃ってネックを均等に慣らさないと

本当の精度は出ないんで、

最初はこんなもんで十分なのです。

 

 

こちらの薬莢はまだキレイですが、

4回くらい使ったんでお役御免です。

 

 

たぶん、まだあと3〜4回は使えると思うんですが、

猟場で薬莢切れが起きたらシャレになりませんからね。

 

まあシカなら

「あーあやっちゃった」

でとりあえずはその日程がパーになるだけですが、

もしそれがアタックして来るヒグマを撃つときだったら...。

 

そう考えると、

まだ使える薬莢を捨てるのなんて

ぜんぜんもったいなくないのです。

 

火薬の計量は相変わらず天秤計り。

 

 

微妙な火薬の粒足しには

パウダートリックラーなんていう

専用の道具もあるんですが、

もちろんボクはそんなの使いませんよ。

 

 

そうです指先にチョイとつけてパラパラと足すのです。

 

 

こうすることで火薬粒に手の脂が付着して、

燃焼速度が3%ほど上がるのですよ。

 

 

なーんつったら信じるヒトいるだろうな〜!

 

はーはっは。

 

ライフルのリロードは

オマジナイの世界ですからねえ。

 

ともあれ、無煙火薬IMR4350を70グレイン。

 

いちばん大切なのは量がどうのとかではなく、

すべての薬莢にちゃんと火薬が入ったかどうかなんです。

 

 

火薬が入ってないと雷管の発火だけで弾頭が飛び出し、

銃身内で停弾する可能性があります。

 

それに気付かず次弾を撃てば、

間違いなく銃身がオシャカです。

 

良くて膨らむか、

最悪の場合は銃身破裂でしょう。

 

なんつってもマグナムライフルですから。

 

ボクは射撃場で一回これをやっちゃったコトがあります。

もちろんすぐ異変に気付いて次弾は撃ちませんでしたが、

猟場だったらタイヘンだったなと思いましたよ。

 

そう、もし相手がヒグマだったら...。

 

いやー、キモが冷えますな。

 

弾頭はバーンズTTSX160グレイン。

 

 

338ウィンチェスターマグナムに

こんな軽い弾頭を使う人はあまりいないんですが、

ボクは185、200、215、225といろんな弾頭を試した結果、

最終的に160グレインにたどり着きました。

 

なぜなら、命中精度と遠射性能が格段に上がるからです。

 

 

これは昨年、

このレシピで作った弾で撃った100m3発の標的。

 

 

160グレイン以外の弾頭では、

どうやってもこのグルーピングは出せなかったんです。

 

たしかに、もっと重い弾頭に比べると

パンチ力では劣るでしょうが、

ゆっても8.6mm口径ですからね。

当たれば7.62mmよかずっと効くハズです。

 

感覚的には308の命中精度と手頃な反動、

300ウィンマグの遠射性能に338のパンチが加わって、

すべてがうまくバランスしてミックスしたような。

 

だからこそ、

338ウィンチェスターマグナムの160グレインにハマって、

勢いあまって弾頭を64箱も買ってしまい、

破産寸前にまでなったとゆー経緯があるのですよ。

 

いやー、まいったまいった。

 

はい完成!

 

 

シーティングダイで弾頭の入り加減を調整していても、

オーバーオールレングスの全長はちゃんと測ります。

 

 

と、ここで問題発生!

 

 

うぎゃー!

 

キズが付いてるじゃないかあー!

 

弾頭がちょっと削られて少しずつカスが出て、

それがダイ内部で干渉してしまった模様。

 

コレじゃあせっかくの160グレインでも

命中精度は期待できません。

 

あわててブラシでゴシゴシと。

 

 

とりあえずカスが取れたんで大丈夫なんですが、

失敗した弾をバラさなければなりません。

 

ここで登場ブレットプーラー。

 

テッテレ〜!

 

 

ボクは上から弾頭抜くやつ(名前忘れた)を持ってないんで

仕方なくコレを使ってるんですが、

なんか毎回ちょっと怖いんですよね〜。

 

いま作った実弾をこの中に仕込んで固定します。

 

 

そしてななんと、

床に思いっきりガッチーンと叩きつけるのです!

 

ウリャ〜!

 

 

すると弾頭が抜けて、

中の火薬がバラバラと出て中にたまるんですが、

 

 

絶対に爆発しないってのがわかっていても、

なかなかに緊張感を伴う作業なのですよこれは。

 

失敗した弾頭はムダになってしまいますが、

いいんです、弾頭は売るほどありますから(笑)

 

はい今度こそ完成!

 

 

これでまず1回撃って、

新品薬莢が爆圧で薬室内に密着し、

厚さが均一にこなれた状態からフルダイをかけます。

 

そこからもういっぺんリロードした弾を

猟場に持っていくのです。

 

いま所持してるライフル用のダイは

ぜんぶ揃ってるんですが、

最近、308と30-06にはリロードの必要性が

ぜんぜん感じられないんですよね〜。

 

だって既製装弾で撃っても

フツーに獲物に当たるんだもん。

 

なので、もっぱらリロードするのは

既製装弾がほぼ入手できない300サベージと

338ウィンチェスターマグナムばかり、

といった状況です。

 

 

ポピュラーではない口径を使うのは

なかなか大変ではありますが、

そこがまた面白かったり。

 

ボクにとって狩猟は完全に趣味ですから、

自分の好きな銃と好きな口径で

安全に楽しむコトこそ最優先事項なのです!