イギリスのことわざ(?)らしいですが、
「子供が生まれたら犬を飼いなさい。
子供が赤ん坊の時、子供の良き守り手となるでしょう。
子供が幼年期の時、子供の良き遊び相手となるでしょう。
子供が少年期の時、子供の良き理解者となるでしょう。
そして子供が青年になった時、
自らの死をもって子供に命の尊さを教えるでしょう。」
イヌやネコなど、ペットを飼っている方、多いですね。
そして、ペットというよりも家族として扱っている方も多く感じます。
月のおまいりや法事で檀家さんの家にうかがうと、イヌには飛びつかれたり、吠えられたり(笑)。
そんな私も幼稚園に入るくらいまで家にイヌがいました。
少し前、あるお宅でイヌが亡くなり、そのお骨を仏壇の横に並べている方から、
「ペットも亡くなったご主人のところに行けるんですかね?」
という質問を受けました。
古代インドの考え方である輪廻転生は、
天界、人間界、修羅界、畜生(動物)界、餓鬼界、地獄界の
6つの世界をぐるぐる生まれ変わるのを六道輪廻、輪廻転生といい、
その外にある声聞界、縁覚界、菩薩界、仏界に行くことを解脱(げだつ)、仏道に進むといいます。
外の世界に行くことが仏道修行なのです。
ただ、この部分で仏教ではいろんな考えがあります。
例えば、
仏道修行をしなければ、輪廻から外れて仏道に進めないわけで、
修行方法は宗派さまざまで、
お経を声に出して読めないと輪廻から外れられない場合
「ワンワン」と言うことしかできないイヌなどは、一度人間など声を話すところに生まれ変わってから仏道を目指す。
つまり、それぞれの宗派の教義によっては、亡くなった後、同じところに行けるとは言うことができない宗派もあるのです。
ある宗派では近世において、簡単に言うとこのようなこと(声に出してお経を読めないと仏の世界に行けない、行ける)で内部分裂が起きて、
宗派が二つに割れたそうです。
そういう少しの違いで日本の宗派は、同じお経を唱えているところでも、
○○宗△△派などと細かく分かれているのです。
でも、いずれにしても、経由するところはあるかもしれませんが、
同じところを目指していく、家族として進んでいく。ということではないでしょうか。
身近にいるペット・・・、いえいえ、家族について改めて考えてみる機会を。