ここ一ヶ月ほどの日本は、4月末の衆議院3補選以来、静岡県知事選など各地の地方選挙で自民党(系)候補が敗北し、立憲民主党を中心とした野党候補が連勝する現象が起きています。その流れで、目下のところ東京都知事選挙が注目されていて、小池百合子VS蓮舫の一騎打ちになるとの観測が強まっています。小池知事がいつ出馬表明をするのか(出馬取りやめとの見方も出ていますが…)にマスコミ報道の焦点が当たっていますが、今後どういう展開になるのでしょうね?

 

さて、日本から遠く離れたこちらヨーロッパでも5年に一度の欧州(EU)議会選挙がこの週末にあります。

 

 

これに合わせて、ベルギーでは連邦議会(国政)の選挙、地方議会(自治体議会)選挙が行われます。こちらも前回2019年以来の5年に一度の選挙です。

 

選挙制度ですが、小選挙区はなく、比例代表制。

 

街中には全政党の候補者の顔写真が貼られた選挙ポスター掲示板があちこちに。

 

 

 

ベルギーでは主要公用語のフランス語とオランダ語とで(他にドイツ語もあり)、同じ系統の政党でも仏蘭別々の名前の政党が存在します。

 

例えば、下の社会党系の掲示板。


ブリュッセル市やベルギー南部のフランス語圏・ワロン地方では常に最大勢力の社会党 PS(白枠のポスター、左)。それに対して、フランダース地方では前回選挙で第5党に沈んだ「社会党・別」が VOORUIT フォールート「前進」に党名変更しました(右)。

 

 

環境政党にしても、フランス語圏では ecolo エコロ(左)、オランダ語圏では Groen フルン(「緑」の意味、右)と別政党です。さまざまな環境政策を推し進めて来ましたが、ウクライナ戦争以降のエネルギー危機に直面して両党とも人気低迷。

 



新自由主義(ネオリベラリズム、ヨーロッパでは一般的にこちらを「リベラル」と呼びます)政党は、ブリュッセル、ワロン地方のフランス語圏では MR「改革運動」(写真左)が躍進の方向で、社会党を抜いて第1党との予想も出ていて、僕はそれを期待していますが、Yvesは富裕層優遇の政策が多いとの理由でMRも好きではありません。前々回2014年選挙の結果に伴って、4ヶ月後に及ぶ連立協議の末に同党シャルル・ミシェル(現在はEU大統領)が首相に。前回2019年後にはベルギー初の女性首相ソフィー・ウィルメスを誕生させています。

 

オランダ語圏のほうは Open VLD フラームス自由民主党(写真右)。フランス語系のウィルメス前首相は暫定的な首相だったため、一年弱で退任。後任にオランダ語系のアレクサンダー・ドゥ=クロー現首相が引き継いています。政権与党で現首相を輩出しているにも関わらず、フランダース主要政党7党の中で、5,6位争いに甘んじてしまっています。



日本と同じく2連ポスターもありますが、こちらの労働党(蘭) pvda は、同じ面子のポスターがたくさんあって、サブリミナル効果を狙っているんでしょうかね?極右の伸長のカウンターでこちらの左派政党も人気が出ています。



情勢を一言で表現すると、現在政権を担っている連立を組む各政党はいずれも中道政党ですが、それらが揃って支持を落とし、主張がはっきりした右と左の政党に勢いがあるという状況。

主要政党も含めて、紹介していないものが多数ありますが、ベルギーの各政党の政策や主張については、僕はあまり細かなところまで詳しくない上、選挙制度もすごく複雑なので、解説は割愛します。

 

ちなみに、僕らの結婚式の際に立会人を担当してくれたこちらのお方。19区で構成されるブリュッセル首都圏地域政府の市議会選挙に立候補。「8」とあるのは、比例名簿の8位ということです。選挙では政党名もしくは立候補者のどちらかで投票できますが、例えば個人名での票数が多くて、ドント方式で振り分けられた票数と足した数字が、名簿上位の人を超えた場合にはその順位が逆転することになるため、こうした単独ポスターもよく見掛けることになります。

 

 

ニューズウィーク日本版の記事に使った画像に写っています⏬。
 

同性婚導入17年経過のベルギー、新婚の40組に1組は同性同士

 


 

こちらは新党を含む小政党の掲示板

 

お店のウィンドーにもポスターがたくさん。

 

 

選挙カーもありますが、「ウグイス嬢」と呼ばれる車上運動員の「〇〇をお願いします!」というようなアナウンスはありません。

 

 


 

エコ政党はやはり自転車ですね。

 

 

また、日本のように街頭演説などというものはないですので、選挙といっても静かなものです。

 

前回2019年のベルギー総選挙結果 ⏬

 

世論調査による国政に於ける政党別支持率の推移 ⏬

 

これまで環境政党を支持してきたYvesですが、今回の投票先はだいぶ悩んでいるようです。最終的にどこに一票を入れるのでしょうかね?ちなみにベルギーでは選挙の投票は義務で、投票に行かないと罰金です。

 

移民排斥、反EUを高らかに宣言して極右政党が台頭するヨーロッパ各国ですが、ベルギーでもフランダース地方限定ながら、Vlaams Belang(VB)フラームス・ベラン「フランダースの利益」という極右政党が、前回選挙以来、直前の世論調査まで、ほぼ常に第1党の勢いを保っているのは憂うべき状況です。また、オランダ語圏のフランダース地方のほうが、フランス語圏のワロン地方より人口比率が高いため、連邦議会(国政)でも最大勢力になるとの議席予測が出ています。しかしながら、この政党とはいずれも連立政権を組む相手が居ないので、他の政党同士の組み合わせによる連立政権になることも想定されていて、フラームス・ベランが政権の一角を担う可能性は低いとみられています。

 

他にも、僕もYvesも、いつも「バラマキ政策」しか口にしないフランス語圏の社会党PSがとにかく第1党から滑り落ちて(オランダ語圏の旧社会党VOORUITのほうならより現実的で支持可能)、別の現実的な穏健中道政党に主導権を握って欲しいと願っているのですが、さてどういう結果になるのでしょうか?

 

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