先週土曜8月12日、ベルギー第2の都市アントワープで開催されたアントワープ・プライド。

 

今年のアントワープ・プライドパレードでは74の団体が参加しましたが、僕らが最初に見たのは47番目に登場のピンクの風船で飾られたフロート。

 

 

こちらは女装コンテスト、ミス・トラヴェスティ・ベルギー 2023 で優勝したドラーグクィーンの Ashley Foxx アシュレイ・フォックスとファンのフロートは、大ヒット中の映画『バービー』をフィーチャー。

 

 

次はベルギー最大手の電話会社であり、インターネットプロバイダー Proximus。

 

 

フランダース地域の公共交通機関 De Lijn のバス。

 

 

Release というスポーツクラブ

 

 

続くは政党 VOORUIT フォルート「前進」。

 

 

ブリュッセルでも同様ですが、ベルギーのプライドパレードでは、政党の参加も積極的で、欠かせない存在となっています。

 

オランダ語圏の各政党も、LGBTQIA+に対して好意的ではない第二党の極右政党 Vlaams Belang フラームス・ベラングを除いては勢揃い。第一党である中道右派 N-VA 新フラームス同盟と最近落ち目の環境政党 GROEN 緑の党は先に進んでいて見逃しました。

 

2019年の総選挙で惨敗した旧社会党 sp.a は、地域議会議員に初当選したコナー・ルソー Conner Rousseau(当時26歳)を党首に選出。そして、この若き党首は党名を VOORUIT 「前進」に変え、それまで長らく左傾化していた路線をより現実的な中道にシフトさせて、下落していた支持率を8.4%から16.8%へと2倍に急回復。支持率で5〜6ポイント先行する右派2党にどれだけ迫れるか、来年に控えた総選挙前に注目を集めています。日本の左派政党もこういうダイナミックなイメチェン出来ないものですかね…。

 

コナー・ルソー党首(中央)

 

また、今年6月にはインタビューに答えるかたちでバイセクシャルであるとカミングアウト。ちなみにYvesも僕も党首就任時から彼には期待を寄せています。このパレードにも参加していたのですが、姿を捉えることは出来ませんでした。

 

政党が出たので、順不同で見学した参加政党をご紹介。

 


中道左派 VOORUIT「前進」

 

極左 PVDA ベルギー労働者党

 

現ベルギー首相の属する中道右派 Open VLD フラームス自由民主

 

 

中道右派のキリスト教民主フラームス CD&V

 

大きなレインボーフラッグを広げて行進するのは労働組合ABVV。

 

 

 

グローバル転職エージェントの HAYS ヘイズ(本社・イギリス)

 

 

この辺からちょっと動画撮影も

 

 

ブリュッセルから参加の Flash Club Brussels。毎週日曜の夜にLGBTQIA+フレンドリーナイトを開催しているダンスクラブ。

 

 

ちなみに僕らが見学していた場所から、道路の反対側奥に見えるのは中世の要塞ステーン城です。

 

 

 

フランダース地方の各地に展開するリサイクルショップ De Kringwinkel。仕事を見つけることが難しい人を採用して4800人の雇用を生み出しています。

 

 

 

オランダ語で「市民権」という意味にもなるバーガーショップ Burgerij

 

 

そしてアントワープ大学。ベルギーでのLGBTQIA+の活動の歴史において常に社会をリードし、重要な役割を担ってきたのが各大学です。

 

 

Yvesが学んだのはベルギー最古のルーヴァン・カトリック大学ですが、入学年したのは1978年で、既に当時からキャンパスにはオープンな雰囲気が生まれていて、初めてゲイだとカミングアウト出来たのが大学だったということです。

 

2つ目の動画。

 

 

 

終盤のほうは IT・ソフトウェア、自動車、航空会社、バイオ、化学メーカーなど比較的理系で堅いイメージの業界も含め、さまざまな分野の企業が登場しました。個人的には会社員時代に給与明細を受け取っていた給与計算会社 SD Worx のフロートを見つけたのが印象的でした。

 


 

 

 

 

他にも参加団体をチェックしたら49番目にJTIという名が。もしや?と思いましたが、日本の企業 JT International 日本たばこ!のベルギー&ルクセンブルクの現地法人で働く当事者及び賛同者であるアライ Ally の従業員によるものでした。パレードでは目立ってはいませんでしたけど素晴らしいですね。

 

 

ブリュッセルのプライドパレードと比べると、アントワープ・プライドのほうが圧倒的に一般企業の参加が多いことに驚きました。その分協賛金も多く集まっていて資金面でも潤っているかもしれませんね。

 

僕らのすぐ脇ではレズビアンカップルのママに連れられた女の子がピクニックしながらパレードを楽しんでいましたが、練り歩いている参加者が何人も駆け寄ってお菓子をあげたり、写真を撮ったりと人気者になっていました。

 

 

主催者発表によると、僕らのような観客を含め14万人が参加して過去最大の規模だったとのこと。今年5月のブリュッセル・プライド(人口100万)が15万人でしたから、半分の50万のアントワープで同規模の動員はすごいですね。

 

 

オランダに続いて世界で2番目に同性婚を実現して今年でちょうど20年、同性カップルでも養子縁組が出来て家族が持てるようになるなど、性的マイノリティにとっての住みやすさは世界トップクラスと言われるベルギー。

 

それだけに後半だけで見る限りは、多くの団体が「自分らしく!」というシンプルなメッセージを掲げていました。

もはやプライドの役目はほぼ終わったと考える人々も多い中、それでも続けている理由は?

 

友人や家族にはカミングアウト済みながら、出世に響くことを恐れたり、変な噂をたてられたくないなどの理由で職場ではセクシャリティを隠し続けて居心地が悪いと感じている当事者が多くいたり(EU平均で3分の1)、日常生活で差別や偏見を感じたことのある人の割合も4割近くあるなど(2019年調査)、引き続き理解を広げていく必要があるというのがプライド主催者や参加者の考えです。

 

 

僕らはパレードの最後のフロートを見送った後で離脱しましたが、そのままパレード終着地点のフェスティバル会場まで付いて行ってたら、こんな様子だったようです。

 

 

市庁舎脇に止まっていた救急車も🏳️‍🌈

 

 

 

 

旧市街をぶらぶらしながら、行きにテイクアウトしたシーフードのお店に戻って空腹を満たして、

 

 

 

 

最終処分セールの洋服を買ったりして、ショッピングも楽しんで帰ってきました。

 

ユニクロ・アントワープ店の階段はいつも🏳️‍🌈

 

 

そこまで期待をせずに軽い気持ちで向かったアントワープ・プライド・パレード。

 

 

パレード開始時間より一時間半も遅れて到着したので、もっとクィアな雰囲気の前半部分を見逃してしまった訳なのですが、広々とした大通りにフロートが登場し、途中から行ったにも関わらず、最前列でゆったり見学することが出来て良かったので、来年はきちんと気合を入れて最初から見に行こうと思ったのでした。

 

他の人の撮影動画ですが、パレード全体の様子が見れます。


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