快晴の下、イースター休暇突入♪ でも国の北半分だけね。ブリュッセルでは混乱も…

今日のブリュッセルは朝は冷え込んで気温は1℃。昼間も10℃までしか上がりませんでしたが、雲ひとつない快晴になったため、日向での体感温度はかなり高めで、上着を着ていると汗ばむほど。

日本ではそろそろ新学期が始まる頃ですが、こちらベルギーの学校では今日4月3日から春休みに当たるイースター休暇が始まりました。

このイースター、キリストの復活を祝う祭日なので、キリスト教徒にとっては実はクリスマスより重要な日。イースターは基本的に「春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」とされているため、年によって日付が変わる移動祝日となっています。

3月下旬から4月下旬の間に当たりますが、今年は9日がイースターの日曜日、翌日10日がイースターの月曜日で両日が国の祝日になります。

このイースターの祝日を挟んで、学校は二週間のイースター休暇になるのですが、この時期に休暇となるのは今年からベルギーの北半分のオランダ語圏フランダース地方のみ。南のフランス語圏ワロン地方は5月1〜12日と全く違う時期に春休みとなります。

※この表のブリュッセル市の休暇期間はフランダース地方に準じていますが、それはオランダ語系の学校のみで、実際は多数を占めるフランス語系の学校はワロン地方と同じ

両言語公用語となるブリュッセルでは、フランス語の学校ではワロン地方、オランダ語の学校ではフランダース地方に準ずることになります。

ちなみにブリュッセルは、外国人を除く人口比で85-90%がフランス語話者で圧倒的優位に立っていますが、地理的にはオランダ語圏のフランダース地方の中に位置しています。日本を例に取ると、関西弁を話す近畿圏の中で、京都市だけぽつんと標準語を話す街があるような感覚。歴史的、社会的な経緯でこういうふうになっているのですが、複雑でしょ？

上のカレンダーでお気づきの方もいらっしゃると思いますが、2月のカーニバル休暇は開始時期こそ一緒ですが、フランダースは一週間のみ、ワロンは二週間と期間が違っていました。

面積でいうと九州よりちょっと小さいくらいのベルギー。北九州と南九州で休みの期間や時期が違っているということになります。

こうした措置は周辺の大国では既に以前から導入済みで、フランスやドイツでは地方や州によって違います。

これは、教育に関する政策や方針は地方政府の管轄であることに加えて、休暇を一斉に取るより期間を変えたりずらしたほうが、旅行客を分散するメリットもあります。

ドイツは東西南北でそこまで大きな気候の差はありませんが、フランスの場合、地中海に面した南のプロヴァンス地方などは冬でも温暖ですし、夏も長いので、こうした措置が有効となるわけです。日本でも北海道と沖縄では夏休みや冬休みの長さが少し違いますよね？

ただ、今回の措置で特にブリュッセルで子供のいる家庭では混乱も生じています。

というのも、市内にフランス語とオランダ語の学校が共存していて、子供間でそれぞれ別々の言語の学校に通っているような場合には、休みが完全にずれてしまっているからです。

イースター休暇を利用して長期で海外旅行に行く家庭も多いですから、もし子供がこうしたパターンの場合にはこの時期の旅行は諦めなくてはなりません。

先ほどブリュッセルでは85-90%がフランス（仏）語話者と言いました。そうなると、単純計算でオランダ（蘭）語話者は10-15%で、学校の数もこれに比例すると思われますが、実はこれより多い割合でオランダ語の学校が存在します。

ベルギーでは仏蘭両言語を話せないと、就職に不利となり、また、昇進が限られるケースも多々あります。

その為、教育に熱心な家庭では、家ではフランス語を話している子供を敢えてオランダ語系の学校に入れて、言葉に慣れさせておこうとする親も多いのです。

そこに英語、他のヨーロッパ言語の授業も加わって、言葉が得意なベルギー人が出来上がるのです。

さてそんな今日ですが、ほぼ二週間ぶりに一日中快晴だったこともあり、散歩も兼ねてアジアンスーパーまで買い物へ。

官庁街から中央駅方面へ向かい、